やっぱりイイじゃないか

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     娘の誕生日、買っておいたパンツを送る。手紙を書き、一緒に本も同封。

    五味康祐「一刀斎の観相学的おんな論」。今じゃ誰も話題にすることは

    ないだろうな。40年も前の本だもん。

     

     というのも、娘の子供が来年大学受験でね、母親ってのはいつの時代

    でも子供のことは心配するもんで、父親として心配を晴らす手立てはない

    ものか、考えて思い浮かんだのがこの本。本の中に系数という文言が

    あり1から9まであって、鍵になるのは誕生日。私は2日生まれだから

    2、娘は26日で2と6を足して8だ。娘、その子供、私のカミさんが

    たまたま8の系数で、共通した「何か」があるんじゃなかろうか。

     

     この本は女性ばかり77人の俳優、歌手、有名人について書かれている。

    人相が主だけど数人の対談者の手相も載っている。夏目雅子の死を心配

    し、大平元首相の奥さんでは首相の死を言い当てていることにドキリと

    させられる。そんじょそこらの占い本とはワケが違うのダ。自身の死

    さえもキッチリ予想していたくらいだから。

     

     で8の系数だ。内容はいろいろある。興味のある方は、コチラで。

    娘が心配する息子(私の孫)については、8、17、26、35、44、53、

    62、71、80の数字が導いてくれるかもしれない。この数字は、年齢。

    本人にとってなにかしら起きる可能性が大きいとされる。今年18才、

    去年は17才で部活を辞めたのはうなずける。次は26才だから受験に

    問題はない、安心していい、と伝えたんだ。とはいうものの、五味康祐

    とても神じゃないから、丸々信じていいとは言えない。ま、いささか

    でも心配を減じることができれば良いだろうという親心なんだわさ。

     

     いつものことながら前置きが長いな。その本で伊東ゆかりが対談

    しててね。以前から日本の歌手でスタンダードナンバーをしっとりと

    歌ってくれる人はいないのか? エラフィッツ・ジェラルドまでは

    望まないけど、ローズマリー・クルーニーぐらい(それでも充分な

    高望みだけど)唄える人はいないもんか、とあれこれ探しあぐねて

    いた私の中で筆頭に挙げられるのが伊東ゆかりだったから、

    ちょっと探し、これならと見当をつけて一枚のCDを入手したんだ。

     写真が横向き、う〜む、なかなかだな。小さな工夫がウレシイ。

    小コンボをバックにしっとりな音楽はイメージ通りで、けっこう毛だらけ。

    あれ? どっかで聴いたことがあるぞい。4曲目の「18才の彼」。17才

    ではないョ。この雰囲気は・・・・ちあきなおみも歌ってたな、あった

    あった。ふぅ〜ん、ナルホドな、他でも歌われているからちあきなおみの

    歌唱に影響されたってことじゃないかもしれないけど、五味康祐に手の

    柔らかさを激賞された伊東ゆかりなら、きっとちあきなおみは視野に

    入っているに違いない。勝手な妄想だけど。きっとそうだろう。

     

     となれば本家を聴かずばなるまい。久しぶりなちあきなおみ、今日も

    相変わらず素敵な歌唱でけっこうけっこう。聴き比べて私の好みは伊東

    ゆかりに傾くかな? なおみちゃんはちょっと重いっていうか。艶っぽさ

    は盤石だけど、この歌はゆかりちゃんが優勢かもね。いずれにせよ、

    久しぶりに気持ちのいい歌唱に巡り会えた、まるで窓を開けて清冽な

    風が部屋に吹き込んできたみたい。音楽が好きで良かったなぁ。

     

     さておき、コロナ禍は相変わらずで、再度復活の気配濃厚の日々、

    地下で過ごす身としては、頭上で飛び交う出来事を見上げるだけだ。

    ツマミの店から喫茶店へと変身したものの、開店を前にして思案投首。

    とはいえ手を休めることなく、なんとなくテーブルは完成に近づいて

    いる。

     ここぞとばかり真鍮使いまくり、一本脚の奇妙なテーブル、はてさて

    いつになったらお披露目ができるんだろうか・・・・・・・・。

     

    いよいよ夏、蝉の声を聞いてホッ・・・・・な、店主でした。

     


    完敗!そして敗走

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       数日前、投票に行ってきた。といっても立会い人としてだ。

       誰に頼まれたのか忘れたけど、投票を見張る役目をお願いされてね、

      面白くはないだろうと思ったけど、ひょっとして何かオモロイことが

      あるんじゃないか、初体験でもあるし、モノは試しと引き受けたんだ。

       

       朝六時半に会場、投票開始は七時から。全日担当は午後八時まで。

      とてもじゃないけどそんな長時間はムリ、午後一時半までの半日だけ。

      わたし以外の三人はすでに到着済み、一応の挨拶、注意点などの説明は

      一切なく、いきなり始まる。やっぱりな、って感じ、いても居なくても

      どうでもよろしい存在、ひょっとして、万一に備えてのことだろうけど、

      平和な日本じゃ可能性は限りなくゼロに近いんじゃないか。

       

       開始後三十分で早くも後悔が襲来じゃ。何も起こらない、ただ席に

      座ってることに耐えられない。あーぁ受けなきゃよかったな〜。のち、

      三十分の休憩があることを知る。4人がそれぞれ交代しつつだから、

      二時間に一回だ。それがなけりゃわたしの頭は暴発射精して萎えて

      しまったことだろう。独房に入れられた囚人の気分はこういうもの

      なのではないだろうか。収穫といえるのはこれだけ。

       

       投票に際して注意すべきことは、用紙を箱に入れるときに他人

      (ほとんど子供)がしてはならない、親が手を添えれば可。だけだ。

      コロナ禍で鉛筆を回収、に際して置き場所にまごつく方への案内、

      顔見知りに会釈、何事も終わりはあるの故事?通り任務を果たした

      のであった。謝礼は時給千円程度。

       

       前半のわたしの後を継ぐのは、裏隣に住む方でね。簡単な引き継ぎ

      をして、早々に家に帰った。私たち以外の三人の方々は延々十三時間

      居続けるわけだけど、その精神力に脱帽だ。それに比べ、なにか

      オモロイことがあるんじゃないかなどという不純な動機のコチトラ、

      まるで住む世界が違う生き物のようだ。そもそもおふざけ皆無の

      選挙になにかしらのオモロさを期待する方が間違ってる。

       当初の目論見は見事に外れ、なにも見出すことはできずに完敗&

      敗走のワタクシであります。これもいい勉強か? んなワケない!

       

       件のソーイングテーブルは、塗装も終わりほとんど完成。いずれ

      知人友人に告知してFACTIOで展示することになる。でもわざわざ

      来ていただくにあたってコレ一個だけじゃ気が引ける。もう一個

      と思って小ちゃなテーブルをこさえることにした。

       やっぱりカゴが必要だろう。ステンレスの枠に皮籐を編んだものが

      登場。大中小の3つがあったけど中は友人に譲り、残るは小のこれと

      大のみ。テーブルトップの下にこれが納まることになる。デザインは

      ほぼ終わり、材料を待っているところ。

       

       展示をするときは喫茶店が出来上がっていなければならない。

      冷蔵庫を極小の厨房に無理やり押し込み、食器などの小物探しの今日

      この頃。

       アイスコーヒー用のストローを試し買い。麦わらだ。子供ん時にゃ

      これを使ってた記憶がうっすら。昔日の思い出を試したくってね。

      届いたのが10本。へぇー長さがマチマチなんだ。その程度のことに

      感心してしまう。むろん太さもご同様で異なる。噛んだ記憶も、噛む

      と割れて吸い込みにくくなる記憶もある。早速試してみよう、軽さ、

      口触りはこんなもんだったか、う〜む、定かではないあやふやな

      記憶が頼りないんだわさ。

       

      開店に向けて準備を楽しむ・・・・・・・な、店主でした。

       


      知らぬはワタシばかりなり

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         やはりモーツァルトのオペラは「魔笛」だろう。そんな思いが浮かび、

        YouTubeで探したっけ2006年ザルツブルグの公演を見始めて最後まで

        観てしまった。序曲から名曲がズラリだし、舞台装置も面白くて、つい。

        狭小なワタシのオペラ鑑賞であれこれ言うのは口幅ったいけど、こんな

        名曲揃いはベルディ「リゴレット」だけなんじゃないか。独言。

         

         物語は進み、かの有名な「夜の女王」のアリアで思わず身を乗り出す。

        唄うはディアナ・ダムラウなる女性。聞いたこともない名前だ。感心は

        素早く感動に至り、Amazon musicでさらに追っかけたら、う〜む、

        いろいろ唄ってるやないか。知らぬはワタシばかりなり。いや、まったく

        もって失礼しましたの段。

         

         オペラは当たり前、ミュージカルでもなんでもござれ。声がいいだけ

        じゃない、さまざまな性格に合わせることができる歌唱力と共に演技も

        できる、う〜む、唸りっぱなしなんだわさ。なんと日本の唱歌まで

        唄ってる! 誰の入れ知恵かわからないけど、これも悪くはない。

        雨ふりお月さん。相撲に把瑠都を初めて見た印象とよく似てる気が。

        ちょっと奇妙だけど魅力がある。こうして聞いてみると改めて唱歌の

        良さを感じるなぁ。

         

         私の知るところ、これに比肩しうるのはデビュー当時の森山良子

        くらいしか思いつかない。

         

         ディアナ嬢にうつつを抜かしつつもテーブル作りは進んでいるのダ。

         

         宙吊りの大カゴの中をどうにかしないとカタチにならない。ここに

        なんでも放り入れてくれ、じゃ乱暴すぎる。あれこれ考えるも決定打が

        出ない。なんか棚みたいなのはどう?・・・・・・さて??。カゴに

        穴は開けたくない、棚そのものはできるとして、どうやって固定する?

        最良とは言えないけど次善の策として、針金を使うことにする。

         

         ここに写っているように、支えの竹を、カゴの隙間から上下二ヶ所で

        針金で固定し、さらに最上部でグイっと反らせようと。

         こんな感じ。まぁまぁじゃね。カゴの内周の6ヶ所の支えが出来上がり

        そこに板を乗せようって按配。一見カンタンそうに見えるけど、6つの

        点の高さを揃えるのが一苦労でね。針金できつく縛ってある竹、数ミリ

        高く低くするのは根気がいります。試すこと十数回、キッチリ同じとは

        ゆかないけど我慢できる範囲にはなった。まずはめでたいと一服。

         板の直径を決めるアイデアはいずこ。おおよその見当で薄いベニヤを

        切る。穴にカゴを置いてみて徐々に完成に近づくアナログ試行錯誤。

        大した技術じゃないけど時間だけはかかる代物だ。

         竹には竹、カゴにはカゴ、安易に考えたわけじゃないけど、これ以外

        アイデアが浮かばないんだからしょうがない。板に7つの穴を開け

         小6個、中1個のカゴを置くことになった。

         

         帯に短し襷に長し、カゴ探しもほんのチョッピリ苦労した。ネットで

        探すも小さいのがない。高価すぎるし。単に大きさだけでも中と小は適度

        なサイズが求められる。カゴの編み方なんか気にしちゃいられません。

        結局中は自宅にあったもの、小は合羽橋で見つけたもの。けっこう

        ギリギリだけどこれしかないんだからしかたない。

         

         今はこの段階。ウレタン塗装4回塗り。小さな脚なら経験済みだけど、

        こんなデカイのとなると何回塗ればいいのかわからない。塗料が濃い

        と刷毛ムラが目立つ、濃淡の基準がわからない。裏面で練習、刷毛を

        代え、試し試しでやるしかない。大きな失敗が起きませんよう、祈る

        気持ちで塗り重ねの末、ここで止めることにする。

         

        カゴと組み合わせたらどうなるものやら・・・・・・な、店主でした。

         


        オーディオマグマ噴出

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           地下の工房になくてはならないアンプが病を発症。

             mazdaluce3000氏の工房に持ち込み、予想以上の早期退院、戻って

          早々に、何やらノイズが・・・・即☎相談、真空管の差し込みをイジイジ

          してみよとのお見立て、すぐに治った。聞けば、真空管の差し込み部分は

          時間とともに自然と接点不良が起きやすいと。これで一つ勉強になった。

          言葉で表現しにくいノイズの音もわかったから、今後は自分で治せるわい。

           

           修理を依頼したのはヤマハCA-2000。普通、ケースを外せばこの通り。

          中央部の奇妙な形に囲まれているのがトランジスタのメイン部。ちなみに

          向き合った奇妙な二つは放熱器。

           中央部メインアンプをすべて取り去って、真空管に改造したのが私の

          アンプでね、

           こんなふうだ。ボケ写真で失礼。奥に小さく見える3本の真空管がそれ。

           元々はトランジスタアンプを、なんでわざわざこのように改造した理由は

          聞いた気がするけど忘れてもうた。2010年に写真も見ないでオークション

          で落札した。自分で言うのもおこがましいけど、逸品には違いない。

          興味のある方は、コチラ

           

           工房に取りに行った時、いきなり音の良さをむやみに褒めるんだ。私が

          作ったもんじゃないけど、持ち物を褒められてイヤな気はしない。確かに

          いい音だと自認してるし。さらに氏は宣う。ヘッドフォンの音もイイと。

           スピーカーで聴いてもいい音、さらにヘッドフォンもいい、それも極めて

          という折り紙がついたなら、こりゃ買わずばなるまい。ヘッドフォンにゃ

          随分とご無沙汰な私だけど、そこまで言われちゃ買いたくなるのが人情

          でしょう。

           

           氏のご推奨のヘッドフォンは、ベイヤーだ。調べたら最安価で2万円弱、

          最高価で10万以上する。イッセイミヤケのパンツで3万円なら「安いな」

          だけど、ヘッドフォン3万円で尻込みするってのはどういうわけかね。

          自分でもようわからんのだ。価格差が音質差にどう関係してるのかわから

          ない。たとえ試聴したところで違いは微妙なことは経験でわかる。

          とはいえ最安価は不安が残る、27000円を注文して今日届いたのさ。

           

           聴いた感じ? それぞれの楽器やボーカルの音がいいのは当たり前。

          私の基準は楽器の位置が明確にわかり、録音場所の広さがわかること。

          一聴してそれらがわかりまずは一安心。急いては事を仕損じる、これから

          ゆっくり聴きましょう。

           

           受け取り時に四方山話。レコードからCDに転進し、さらに最近じゃ

          ネット、お手軽すぎる聴き方に慣れきった身だから、取扱いに注意を要し

          手間暇かかるレコードに戻れるのだろうか? そんな不安を多少なりとも

          軽減できるのがフルオートのプレーヤーか、そんな話も出てね。中古の

          フルオートは病気持ちが多い、新品を買おうと考えてると言ったら、

          それならダメモトでよけりゃあげるから持ってったらどうかいな。

           壊れてたら捨ててくれ、と渡されたのがコレ

           使えるかどうかわからない、しかも針を取り付けるシェルが欠品。

          アームが真っ直ぐにタイプだから一般的なシェルは不可、捨て金を覚悟

          の上で中古のシェルを3000円で入手。届いてセットしたら動くんだな、

          これが。ヘェ〜ってなもんですよ。スイッチ押せば音楽が流れ出す、安気

          でいいもんですなぁ。今更ながら感心しきり。

           

           使えるとわかったら棚に組み込もう。手持ちのレールを仕込んで、

          使うときには手前に引き出せばいい。さらに、今まで使ってたもう

          一台のプレーヤーのMM針を付け替えて、これで言うことナス。

           使い続けて思うことは、レコードとの距離がぐっと近くなったこと。

          面倒たって大したことじゃないけど、スイッチを押すだけの便利さは

          圧倒的だ。

           

           一聴して一安心、次々とレコードを聴く。一般的なLPは33回転だが

          もっと良い音がするのは45回転。3枚しか持ってないけど、ベイヤーで

          聴いたらなにより情報量がすごい。演奏にいろんな音が入ってることに

          圧倒される。目の前の霧が晴れたようだ。あるいは、雨中の運転中に

          フロントガラスが曇ってエアコン入れたとたん一気に曇りが消え去る

          ような、まさにそういう感じ。お手軽さでは負けるけど、音質の優位性

          では地位は揺るがない。今更ながらレコードの凄さを再確認したわけ。

           

           この私の音楽環境を二十歳そこそこの私に聞かせてあげたかった。

          お金もなく部屋もなくチマチマと安価な機器を買ってた当時の私。本や

          雑誌で読むだけでしかオーディオの高みに近づけなかった私。そして

          mazdaluce3000という稀代のレストアマンと知り合えなかった私。

           当時の私が今の音を聴いたらなんて言うんだろう。

           

           ともかく小三で初めてステレオで聞いてビックリ感動し、小六の頃に

          姉が頼み込んで我が家にステレオが届き、以来の私の人生は音楽と共に

          過ごしてきた。年月を重ねて、たどり着いた今のオーディオは、若年の

          頃には思いもしなかった素晴らしさであることは確かなことだろう。

           現時点で不満はこれぽっちもない。この音に不満を持ったらそれこそ

          バチが当たるってもんだ

           

          次はいよいよMCカートリッジかい?・・・・・・・な、店主でした。

           

           


          テーブル続報だ

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             過日、テーブルを塗る刷毛を求めて日本橋の江戸屋。以前から刷毛を

            買いに訪れたことがある老舗だ。ホームセンターでも売ってる刷毛でも

            いいんだけど、それじゃウェグナーに失礼だ。それに、此処のは

            滑らかさが全然違うんだ。面白いのは、買いにゆくたんびに「何に

            お使いになるの?」と聞かれること。みんなに聞いてるのかなぁ? 

            それとも俺だけ??

             買ったのは、極上品と銘打ったコレ。指先でしごいても頬に擦っても

            官能的といえるほどのコシにウットリ、即決で贖うことにする。

             刷毛を挟み込んでる柄は格別変わらない感じ、刷毛の根っこに巻いて

            ある楕円状はなんだろう。紙のようでもあり木の皮のようでもある。

            根っこの切断面になにか塗ってある。漆かな。ここも真っ平らの

            スベスベ。

             先端は真円に近い。素晴らしい肌触り。

             塗装はまるで素人だ。せめて道具で補えれば、となればどうせなら

            最高品を求めたいと思ったわけだ。始めに見せてくれたのが千円で

            ホームセンターのとさほど変わらない、最高級のは? 奥から出てきた

            のがコレ。そりゃ確かに刷毛にしては高額だけど、考えてみればたった

            6千円で、極上品が手にすることができる機会なんてそうあるもんじゃ

            ない。これで出来が良くなかったとしても悔いはない。なんたってこれ

            以上の道具はないんだから、出来の良し悪しはひとえに私の技量に

            よるものまことに明快で気持ちいい。

             

             さてと、甲板ドーナッツは出来上がったが、端面処理で考える。

             これじゃなんとも素っ気ない。そこで先人の知恵、アメリカの

            Ethan Allen社のカタログをおもむろに開く。出番の少ないこの本、

            久しぶりだ。装飾とは無縁のモダンデザインに親しんで久しい、無駄を

            排したシンプルが至上の我が身、古典の装飾には手も足も出ないんだ。

             円卓の端面処理はあまり載ってなくて、いくつかの候補の中で、

            これならいいだろう。工房にある刃物で対応できそうだ。ついでに

            脚も調べとこ

             私のテーブルに合う脚はなかなか見つからない。同類のテーブルでは

            皆無、製作不能の猫脚かぶっといのばかり。行きつ戻りつ、ベッドの脚で

            ようやく発見、この写真の脚?をひっくり返して使うことにする。

             端面は、ルータービットから選んで、こうなった。上下面を2種の

            ビットで加工する。

             さらに内側を欠き落とす。円形のベニヤを落とし込むためだ。

             最安価の荒肌ラーチベニヤ、厚さ9个鯀んだ。ザラついた質感が

            向いてると思ってね。ベニヤはあまり種類がなく、これ以外だとラワン、

            シナ、フィンランドバーチなんてのもあったかな。スベスベなのは本家に

            お任せ、こっちはザラザラでゆく。でもこのベニヤは反るんだ。反ると

            段差が生じる。でもなぁ、しょうがない、なんとかなるだろ・・・・・。

             

             

             お次は脚となる。長さ70僂曚匹粒兀爐ら削り出す。中央部が遠心力

            でブレるのが怖かったけど、想定内。雑誌を原寸大まで拡大コピーして、

            部分の寸法を測って記入したものを目の前にぶら下げて削る。手慣れた

            作業だ。

             

             旋盤で加工するのは挽物という。材料はカバ材がいい、定寸の6.6儚

            長さはおおよそ1m。角材を丸棒にするのが一番怖い。角材は反ってる

            ねじれてる曲がってるからね。それが高速回転するから音も風も怖いんだ。

             削って所定の長さに切って、いよいよ穴開け。なぜか日本では棒の

            長手方向に穴を開けるボール盤がない。仕方ないから、こんなふうに

            やるしかない。キッチリ垂直かどうかわからないけど、一応誤差は

            極小にセットしてあるけど・・・・・・・・・?。

             そしていよいよボルトの締め込み。上部は3/8インチのボルトで、

            下部は木ネジ仕様。正しい下穴の径がわからない。ネジ山とネジ谷

            を測って、こんなもんだろうと穴を開け、ネジをグイグイと締め込む。

            最も恐ろしいのは斜めに食い込んでいった時だ。一度ついたネジ跡は

            修復できないからね。過去の失敗が頭をよぎるものの、意を決して、

            後はどうなろきゃーなろたい

             

             一応形になりましたバイ。ま、こんなもんだろう。まだ竹籠は挿入

            してないけどお試し済みだからダイジョウビ。心持ち脚が細いような

            気がする。でも、この太さが限界値だから諦めるしかない。見た感じ

            悪くないし。

             そんな思いでいたところネットで観た「ロケットマン」で同様の

            テーブルが出てきてね。測ったわけじゃないけど、見た目同じじゃね?

            と一安心。まずまずだろう、私の勘に狂いはなかった、偉いぞオレ

            なんちって。

             

            極上刷毛を眺めつつ塗装に逡巡する・・・・・な、店主でした。

             


            真摯にカバーする

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               過日、畏友T野井さんから☎、一献傾けようと、むろん喜び勇んで出向く。

              溝ノ口駅南口からすぐ、道路角にあり、積み重なった歴史が伺える素敵な

              汚しの店、母娘が営む。種子島焼酎を痛飲して、久しぶりの千鳥足で帰宅。

               

               話の中、カバーが出てきた。いわゆるポピュラー音楽の分野で、

              過去に他人が発表した曲を歌唱編曲演奏して発表すること」

              カバーだ。んでね、翌日気になってあれこれ探してみたわけ。考えてみれば

              昔はよくあったけど今じゃオリジナル全盛の風潮が闊歩してる。私の

              大好きなエラは軒並みカバーだ。もちっと新しいのはニルソン、シルビア・

              シムズ、他にないかと散歩したらカーリー・サイモンに出会う。

              ウレシイなぁ、グレンミラーに始まり名曲が目白押しだ。

               

               洋楽だけじゃ片手落ち、日本はどうだろ。カバーされる名曲はて〜と、

              とりあえず「黄昏のビギン」に決め、You Tube。いろいろな歌手が

              歌ってるもんだ。次々と聴き、高橋真梨子。やはりというか、相当いい。

              Amazon musicでさらにアルバムを聴く。こんなアルバムが出てること

              知らなんだ。ぬかってるなアタイ。もっとないかと、ちあきなおみを

              思い出し、聴いた瞬間(既聴済みだけど)これで決まりだな、改めて

              彼女の真価を思い知らされる。なんて上手いんだ。そもそもまるで

              声が違うんだな。

               

               で、私のソーイングテーブル。ウェグナーのカバー作品なことは確か。

              カバーするからには、山ほどの敬意尊敬尊重を背負って五体投地とまでは

              行かないにしても、敬意を心に念じつつ失礼のないように真面目に真摯に

              取り組まなければいけません。彼にとっちゃ「そこはそうじゃない」と

              思うとことが無数にあるだろうけど、作るのは私だ、充分尊重しつつも

              私の思う通りに作らさせていただく。

               

               天板のサイズは決まった。次は材料だ。友人のT本氏はベニヤがいい

              と言われるが、やはりというか、ここは無垢材で作らさせていただく。

              なぜと問われれば、円卓の外周と厚さ。ベニヤだと切断面にテープ処理

              をせねばならず、間違いなく失敗するからね。厚みはて〜と、120×

              240僂芭磴┐1.8僂鮖箸辰燭箸靴董大きくて重くてどうにもなら

              ないに決まってる。こっちの攻防は狭いからなおさらだ。

               で即、井口材木店に☎相談。厚さ4僉幅28僉長さ4mほどで

              適材ありやなしや。厚さ長さは問題なし、幅28僂箸覆襪噺堕蠅気譴襦

               

               ここでウェグナーと私の能力差を考える。あっちは極上の木材

              (多分)と優れた技術、同じ土俵に上がったら勝ち目はない。勝ち負け

              ってことではないこたァわかっとるが。そこはそれ気にはなる。結局

              こっちは節ありまくりのツーバイフォー材に決めた。あっちは上品なら

              こっちは西部劇にでも出てきそうな粗っぽさでゆこう。厚さ2㌅で幅

              12㌅(28.6僉法長さは12フィート(4.27m)、安価すぎるから型板に

              使う厚さ4个4×8のベニヤと一緒に届けてもらう。それでも安すぎて

              申し訳ないけど。

               

               まずはドーナッツ状を6分割する部材のおおよそのサイズを決める。

              使うのは4丱戰縫筺

               初めて原寸を見る。地下は狭いからとても大きく感じる。こんなに

              大きなテーブル作ったことないんだもん。

               円卓のサイズが決まって、6等分を割り出して、大まかにジグソーで

              切断

               いよいよ本チャン、愛機に治具を固定し、6枚切っては合わせての

              調整を繰り返す。極小の角度の違いが、最後の合わせ目で大きな狂い

              になるからこんなアタイでも真剣にならざるを得ない

               切断した6枚、合わせて隙間を確認する。5枚までの隙間はほぼゼロ、

              最後の合わせ目で隙間は必ず発生する。床に置くだけでのいい加減な固定

              だからなおさらだ。それでもできるだけ隙間が出ないようにと込められた

              願いは叶うのだろうか? きっと神様はわかってるんだろ

                女神の微笑みで、最終的には2.5个侶箚屬達成された。ウンウン。

              真ん中の三角材は仮の円弧を描くための中心。

               

               次に、六枚それぞれの加工線を描き、このように。外円を欠き取り、

              内円中心に穴を開ける。

               部材の合わせ面、二筋の溝を切る。ここには同じ厚さの板(核:

              さね)をはめ込んでボンドで固定するという次第

               2枚の部材固定中の図。合わせる面同士を直角に締めなければイカン。

              外側は2つのクランプ、内側は2本のハタガネで締め上げる。外円の

              出っ張りはクランプ用、内円の穴はハタガネ用というワケだ。これを

              二枚、三枚と接着してゆき、

               最後の接着となる。片方は隙間ゼロなれど片方は2.5个侶箚屬ある。

              その隙間を取り去る方法は、

               私はノコギリで切るしかない。T本さんはカンナで削るって言ってた

              けど、腕のない私には到底無理だ。ノコの切断面は当然キレイじゃない

              けどさ、なによりもまずは隙間をなくすことが先決問題。

               クランプで締め上げつつ、隙間をノコで切ることはけっこうな難事、

              切ったそばから部材が押しあいへし合いで、挟まれたノコは動かなく

              なりまする。クランプを緩め、切ってはチョイ締め、チョイ切りの

              チョイ締めの繰り返しだ。なだめすかしてなんとかなるもんだ。

               ようやく全周が出来上がった。あとは、ジグソーで切るだけだから

              峠は越えたと、一服。

               ジグソーで切るには正確な円弧を2つ描かなくてはならない。その

              ためにはしっかりした中心を作らなければならない。端材を切って

              しっかりした中心を仮固定。

               ほれみてくんない。この通りだ。

               

              次号に続く、乞うご期待?・・・・・・・・・な、店主でした。

               


              マーベラス・ミセス・メイゼル

              0

                 Amazon primeを見続けている。そもそもは仕事の息抜きだったんだが、

                あにはからんやAmazon primeの合間に仕事の羽目に落ち込み、極めて

                脆弱な自己抑制力が露呈された。制作中のソーイングテーブルも遅々と

                して、きのうにつづく今日も今日とての日が、また明日。

                 

                  で、数日前のこと。とりあえず観てた「ミス・マープル」は小休止、

                他を当たっていたら、以前すれ違っていた「マーベラス・ミセス・メイ

                ゼル」と再会、観始めたら、おっとどっこい!なんだこりゃ!面白いじゃ

                ないか!!の「マーベラス・ミセス・メイゼル」。

                 シーズン1の第一話の中に

                「一人でいるのは平気だけど つまらない人間でいたくない」

                の名言が飛び出す。いや〜言ってくれるね、まさに私のモットーだ。同じ

                心智の持ち主と出会えたことがウレシイ。ウレシすぎる。

                 

                 2年ほど前、NYに行ったとき、スタンダップコメディを観に行き

                たかったんだけど諦めたんだ。英語がダメだから。でも、このドラマで

                言葉の理解は字幕程度だけど、面白さは充分堪能できることに殊の外

                大喜び。生きててよかった。こんな面白さをチビチビ観ることなんか

                できやしない。現時点でシーズン3までしか観れないから、こんな

                スピードで観続けたらすぐ終わっちゃうと思いつつ、やめられない

                止まらない。きのう、思った通りすべて観終わって、さぁどうせよう。

                 

                 スタンダップコメディは日本で言えば漫談か。二人なら漫才、三人で

                トリオ、それ以上はなんていうのかな?ボーイズは違う気がするけど。

                漫談で知ってるのは牧野周一、その弟子の牧伸二、ケーシー高峰、

                三味線抱えた柳家三亀松程度。漫才はなんてたってダイラケだ。

                と言ってもTVやCDだけど。怒涛の笑いが会場に渦を巻くのを初体験

                したのはCDだったな。毛色は違うけどコントは「コント55号」だ。

                TVだけだけど初めて観たときは痺れたな。たしか日劇だったと思う。

                 

                 笑いについちゃそこそこ分かっていると自認してたんだが、最近の

                TVや映画で笑えることが少なくなってきて、笑いの受信感度が落ちて

                来てるなと思っていたのよ。オレも齢とともに笑うことを忘れてきてる

                といささか気落ちしていたんだわさ。でも、このドラマを観て大笑い

                して、なんだ私の受信感度が劣化したんじゃなく発信元がダメだった

                んじゃないか、再確認したワケ。いつだったか山藤章二と誰かの対談

                で今後数十年かそれ以上笑いが復活することはないと断言してたけど

                まさにそういうことだったと改めて思い知った次第でね。

                 

                 で、「マーベラス・ミセス・メイゼル」。私が観るのは字幕版だ。

                字幕は情報量が少ないけど、役者の声とか滑舌の良さがわかる。

                仕草や内容も大切だけど、コメディは言葉のテンポは重要だろ。

                一度だけ吹き替えを観たけど一瞬で止めてしまった。ドラマの魅力は

                いろいろだけど、箇条書きにしてみた。興味ある方はどうぞ

                 

                1 役者

                  主演は、レイチェル・ブロズナハン

                  これが彼女、素晴らしいコメディエンヌ(使い方合ってる?)。

                  支えるマネージャーは、

                  右側のアレックス・ボースタイン。声、服装、どうみても男としか

                 見えない。軍隊慰問のシーンで入隊を誘われるシーンもあった。短躯

                 で間抜け顔もご愛嬌でんねん。

                 

                2 脚本

                  エイミー・シャーマン=パラディーノ、女性、が本を書いてる。

                  これがなんといっても素晴らしいの一言で惚れてしまう。コメディは

                 パロディがつきものだけど、満載でウレシイ。モンローの七年目の浮気、

                 理由なき反抗のナタリーウッド、ハンフリーボガード、その他様々な

                 映画のセリフやシーンが用いられる。これほどの知識の持ち主である

                 ことに驚き感嘆す。シーズン3では

                 「あなたに出来ることに興味はない」の名言も

                 

                3 音楽

                  設定は50年代から1960年代。当時の名曲がたびたび流れる。私に

                 とってはどれも聴き馴染んだ曲ばかりでウットリ。上記七年目の浮気

                 のクライ・ミーア・リバーでニヤリとさせられ、サッチモ、ビリー・

                 ホリディ、ハリー・ベラフォンテ、バーバラ・ストライザンド、新旧

                 織り交ぜて自由自在だ。

                 

                 そのほか、この番組のために作られたらしい衣装、セットにも賛辞を

                送りたい。シーズン1のレコードショップは思わず一時停止して見入った

                ほどの出来栄え。いくつか出てくるクラブの内装、出演者、観たことは

                ないけどさもありなんと思わせる。とまぁ数え上げればきりがないほどの

                見応えがあって、まさに貪るように観た私。シーズン4が待ち遠しい。

                 

                 最後に、翻訳を担当した方にもお礼を申し上げる。

                 少ない字幕の中で、よくもまぁ分かりやすく翻訳されたと感心する。

                現地のスラングはわからない部分もあるけど、それでも面白さは充分に

                理解できます。一度は観てみたかったスタンダップを、まるでその場に

                居合わせたように楽しめ、しかも舞台裏や交渉のあれこれ、ラスベガス

                じゃNYのことなんか全然ウケないこと、アポロ劇場での白人の立場、

                これらすべては字幕の力によるものだ。感謝してもしきれない、

                サンキューベリまっち。

                 

                小林信彦の感想を聞きたいなぁ〜・・・・・な、店主でした。

                 


                ガチンコ勝負

                0

                   前々回お伝えしたソーイングテーブル、作り呆けている続編だ。

                   

                   ともあれ、まずは主人公の籠のサイズを測ることに異論はあるまい。

                  いろんなモノを作っているけど、どれも奇妙なものばかり。久しぶりに

                  家具とのガチンコ勝負だから、みっともない失敗はしたくない。知らない

                  ゆえの失敗ならばしかたないけど、知ってたけどのうっかりミスだけは

                  したくない。

                   

                   この籠の広口部分は充分に歪んでいることは目視でわかる。

                  けっこう幅広の竹で編んであるから歪みは直せない。多少無理して

                  押し込むことはできるけど・・・・・・・・・・

                   手持ちの端材で、籠の大きさに合う枠を作る。ホントは円形だけど、

                  寸法取りのモデルだから六角形でOK。およそ4僂粒兀爐覆虧擇佑犬

                  仮止めができる、籠の広口より1冂度の余裕があるようにざっと

                  作ってみた。まぁ、こんなもんだろう

                   一次モデルを参考にして二次モデルを作る。材料は幅広の2×4

                  (およそ4×9僉法それを床に置き、籠をひっくり返し、サイズ確認。

                   さらに枠に籠を落とし込むべく部品、位置を決める

                   こういうことだ。いずれ枠は円形になるけど今は六角形、角の合わせ

                  部分を利用して籠を落とし込むべく部品の取り付け。ちなみに、9僂

                  部材をねじ止めするのはかなり困難、切断面を合わせボンド付けだけ、

                  固定は大きなホッチキス様のエアタッカーのみ。いずれは壊す仮組み

                  だからこれでいい。

                   二次枠が出来上がり、籠を落とし込む部品もついて、脚を取り付ける

                  ために穴を開ける。小さなボール盤にちょこんとしか乗らない。オレンジ

                  板は枠の固定を助ける補助板だけど、大した効果はなく、しっかり固定は

                  無理、写ってない左外で左手で固定したな、確か。老眼でピントが合わず

                  ドリルの先端部が正確位置に合ってるのかどうか?(枠が大きすぎて

                  ドリル刃先に目が近づけないのさ)。さらに手の震えもある。いまさら

                  条件悪化を嘆いてもしかたない。

                   昔作った余りの丸棒部材を使って二本脚で仮固定。丸棒に合わせて

                  穴を開け、差し込んだだけでグラグラ。一本脚ならとてもじゃないけど

                  この姿勢を保つことはできないだろうな。だからの2本脚。この脚は

                  テーブルの高さを確認するためだけでね、広さはまだわからない。

                   ここまでは誰がなんと言おうと間違ってはいないだろう。イメージ

                  通りの進み方に満足至極。

                   

                   

                   高さはおよそ70僉⊆,帽さを確認するためのベニヤを切り抜く。

                  よく使う3×6(90×180僉砲離戰縫笋任和りない。その上の

                  4×8(120×240僉砲鯑呂韻討發蕕辰董半分に切って、そこから

                  切り抜ける最大サイズ直径120僂鮴擇衄瓦い討澆襦デカイな、これ。

                  すぐ地下に降ろそう。あいや〜、入りませんがな。地下への開口部を

                  通過できない。ならばと110僉△海譴任皀瀬瓩。さらに105僉

                  斜めにすれば大丈夫そうだ。ってことで、円卓の直径はこれでキマリ。

                  というか決めざるを得ない。

                   

                   カタチの美しさとか全体のバランスとかいっても現実を無視する

                  ことはできない。地下で作る現実、持ち出すための限界サイズの現実、

                  広口籠の直径が60僂慮充臓△修海ら導き出された天板の直径が

                  105僂蓮▲丱薀鵐垢良かろうが悪かろうが反論の余地はないだろう。

                   

                   モノ作りでよくあるのは、あり得るかもしれない製作方法や材料

                  選び、構造、カタチ、機能などで思い悩むことだ。その時はイイと

                  思っても後になってさらに良い別の考えが思い浮かぶかもしれない

                  心配のタネは尽きない。あらゆる段階でいくつかの選択肢があり、

                  その時点で最良の策と思われる方法なり考えなりを選ばないと先に

                  進めないのは当たり前だ。

                   とはいうものの、なにか別のアイデアが潜んでいるんじゃないか、

                  私が気づかないだけなんじゃないか、と逡巡することはしょっちゅう。

                  マジで日夜頭を離れない。なにかの拍子でふっとアイデアが閃いたり

                  した時は、まさに女神が微笑んだ! と思えるほどの快感がある。

                  この快感はひょっとしてSEXよりもいいんじゃないかと思うほどです。

                  誰も理解できないだろうこんな快感は、モノ作りの醍醐味に違いない。

                   

                   経験したことない奇妙なデザインなら失敗に気づいても諦めが

                  つくけど、今回のテーブルは構造も工程もかたちも定番だから

                  失敗はかなり心が傷つくことになるだろうな。でも、ここまでの

                  ところ大きな失敗はなくすべて想定通りで気持ちがいい。

                   

                  かくして試作は終り、いよいよ・・・・・な、店主でした。

                   


                  稀に見る面白さ、堪能しましたわい

                  0

                     修理完了の報を受け柱時計を取りに行ってきた。家で使い、のちに店で

                    使い続けてきた。ゼンマイを巻いても止まってしまう症状が続いたもんで。

                    ネットで探すも近所に時計屋は一軒しかない。☎番号がわからないので

                    直接持ち込んだんだ。イメージ通りの店構え、好々爺然としたご夫婦、

                    これなら大丈夫だろう。承知していただきおおよその期日を告げられる。

                     

                     修理は見てみないとわからないから費用を聞くのは野暮ってもんだ。

                    アンプの修理でそれくらいのことはわかる。掛かったとしても二万円には

                    ならないだろ。安いもんだ。というのも私が小学生の時、姉が勉強を

                    教えてくれてたときにこの時計のカチコチ音だけが聞こえてたんだわさ。

                    姉はアタマが良く、比べて勉強ができなかった私、答えがわからないと

                    黙りこんじゃう当時の私、そんな私の態度に腹をたてる姉、気まずい

                    沈黙の中、時計の振り子の音だけがむなしく響き続ける。そんな苦い

                    思い出がこの時計にはあるからね。

                     

                     でね、告げられた期日に☎してみたらまだ出来ていない、なんか

                    しどろもどろの対応でいささか心配になる。大丈夫だとは思うけど、

                    ホントに大丈夫なのかしらとね。でもまぁ私の場合だって注文を受け

                    取り掛かってみたものの予想外に時間がかかって、お客さんから催促の

                    電話があれば多少はうろたえるよな、なんてことはある。決して催促の

                    つもりじゃないけど、相手にしちゃ催促だと思うだろう。

                     

                     さらに職人さん(依頼した相手に限定)てのはお客とのやりとりに

                    慣れていない感じだし、顔が見えない電話なら余計に緊張するのは

                    わかる。しかも近頃とんとお目にかかれないゼンマイ式の修理となれば

                    思い出しながらの作業となるはずだ。慣れていればどうってことない

                    仕事でも、久しぶりとなれば自信も揺らぎ、それが対応に出る。

                     現に私が今作ってるテーブルだって同じようなもんだから、御心内

                    お察し申し上げるてなもんだ。

                     

                     ほどなくして連絡があってすぐに取りに行ったワケ。ショーケースの

                    上に件の時計を置いて、修理の経緯や取り扱いの注意を教えてくれる。

                    振り子を外しても勝手にカチコチしちゃうから、中の板に針を刺して

                    輪ゴムをかけて一時停止。手慣れたもんだ。手際の良さに修理の確かさ

                    がうかがえる。まずは一安心。

                     

                     行く前に代金を聞いたら、ちょっと間をおいて7千円だと言うんだ。

                    そりゃ安すぎる! 分解して、故障の原因を突き止めて、部品交換や

                    清掃(これが時間がかかる)、組み立て直し、動作を確認して、正確

                    さを確認するために時間を置いて数回遅延をチェック、それだけの

                    作業がたった7千円ってことはあるまい。

                     

                     職人ではない私だけど、頼まれて作り、値段を言うときいつも困る。

                    相場があればそれに従えるけど、相場がわからないから適正価格の

                    基準がない。これで生活してるわけでなし、経費を算出して利潤を

                    プラスする経営センスもからっきし、仕事の内容も自信があるわけで

                    なし、となればどうしたって価格は安きに流れるってもんだ。

                     時計修理の金額を言うのに「ちょっと間があった」のは、多分

                    そんなことからなんだろう。

                     

                     代金は一万円でけっこうと言い、その代わり領収書をくださいと

                    お願いする。その代わりってのも変だけどさ。レシートでもいい?

                    ちょっと口ごもった私、できれば手書きが欲しかったんだ。それを

                    察して奥様が手書きを用意して、金額を書き込み、年号で引っかかる。

                    今の年号がわからないんだ。照れているのがありありとわかって

                    面白すぎる。やりとりが面白すぎるんだ。

                     

                     年号なんてどうでもいい、月日だけでいいからと言うけど、再々

                    書こうと試みるも肝心の令和が思い出せない。私が教えたら今度は

                    漢字がわからないときたもんだ。指で令を、和を教えてようやく

                    決着がついた。すべて完了、あとは柱時計を受け取るだけとなるも

                    梱包しようと袋を用意するんだ。内心袋なんかいらないと思いつつ

                    用意しようとする様が面白くてなすがままで奥様と世間話。

                     

                     最初に用意したビニール袋が小さすぎて入らない。これでいい?

                    と用意された紙袋はSEIKOマークの巨大袋。いったい何を入れたのか、

                    大は小を兼ねると言うけどいくらなんでもデカすぎる。そう思ってる

                    けど気遣いを無駄にするわけにはゆかない。ぶかぶかの袋に時計と

                    外した振り子、おまけで商店街で配るお茶まで入れてくだすった。

                     

                     これがその時計、1日経って何事もなかったように動いています。

                     

                    面白さは日常に潜む、ナンチテ・・・・・・・・な、店主でした。

                     


                    さてもウェグナーだ

                    0

                       考えてみればこれといって出掛けるアテもないから、昨今の出歩き禁止も

                      さしたる影響はない。一日中地下に籠っていてもストレスはほとんどない。

                      工房で何かしら作り、Amazonプライムで映画を観て、Amazon musicで

                      音楽を聴いての繰り返し、今のところ飽きる気配はなく上機嫌なんだ。

                       

                       作り仕事中、ふと思いついた音楽名、即Amazon musicで聴けることの

                      幸せにかなり感動してしまう。膨大なソフトも利用する側の知識があって

                      こそ真価を発揮するってもんだろう。こう言うと偉そうに聞こえるのは

                      百も承知だけど、昨日今日の駆け出し音楽ファンにとっちゃあ宝の持ち腐れ、

                      猫に小判馬に上トロ野鳥に天丼釈迦に説法萎えチンに女体だろう。

                       

                       きのうもベルト・ケムフェルト楽団、ビリー・バタフィールドを思い出し、

                      すぐ聴けてしばし浸ってしまった。過去に聴いた音楽を楽しめる喜びも

                      さることながら、さらに奥の細道を分け入って新しい発見を発掘するのも

                      いとをかし、でね。聴き慣れたNelson Riddle楽団の当時の活躍を確認

                      できることの一例をとっても私にとっては大いなる発見なんだわさ。

                       

                       で、ウェグナーだ。大陸移動説でも同じような名前があったな。

                       調べたらあっちはウェゲナー、失礼しました。こっちのウェグナーは

                      ハンス、有名な家具職人だ。家具を志す者、知らないことは許されない。

                      それは茶の湯の千利休みたいなもんだ。

                       若い時に見たのがコレでね、忘れようにも思い出せない逸品。

                       なんて見事なんだ! の思いは今も変わらない。通称ソーイング・

                      テーブルというらしい。編み物縫い物用のテーブル。吊り下がっている

                      籠がなんといっても素晴らしい。こういうの作って見たいと思って

                      幾星霜。その願いが叶いつつある。

                       両側に畳まれている脇天板を上げるとこの通り。ちょっとした軽食も

                      できる。

                       引き出しには、裁縫の小間物が入るようになってる。手前の棒、

                      ミシン糸を収納するのかな? それとも?? ミシン糸ならミシンを

                      使うということでしょうか? しかし当時のミシンは足踏み式が主流

                      だったから、ミシンの脇に置いてあったのでしょうか。ならば脚に

                      キャスターが欲しいところじゃないか。そういえばキャスター付きのを

                      見た気があるような・・・・・・

                       引き出しの下には板に落とし込まれた籠がある。これが絶大な魅力の

                      源であると思うのは私だけじゃないだろ。改めてよく見れば板ではなく

                      額縁様の枠だったんだ。取っ手とおぼしき切り欠きのかたちが凄いな。

                      こういうところにセンスが伺える。私には無理だけど、当たり前か。

                      写真で見る限り2僂砲睨たない薄板を4箇所で固定するだけの構造で

                      よくもまぁ反ったりしないもんだと感心する。接合部には念入りな加工

                      が施されているんだろう。

                       

                       このソーイングテーブルのようなものを作っているんだわさ。

                       といっても初めにソーイングテーブルありきってことではなくてね。

                      初めにあったのは、

                       この籠。結婚する前だからざっと40年以上前、東北に自転車旅行に

                      行った時に買ったもの。籠は他にも買ったけど、唯一残っているのが

                      これでね。大きすぎてどうにも持て余していたのよ。長いこと店の天井

                      にぶら下がっていたけど、重苦しくて地下に移したけど、場所塞ぎで

                      困るのことよ。

                       だったらいっそのことテーブルに仕込んじゃえ。大きすぎるテーブル

                      になるけど地下で使えないこともない。もちろん欲しい人がいたら売る

                      けどね。ってことでソーイングテーブルもどきに至った次第。

                       

                       丸い籠だからテーブルも円形になる。その脚は丸く削る、ということで

                       旋盤機械の継ぎ足し部品(右側)を購入。いずれの時には買おうと

                      思っていたから。これでテーブルの脚を作るのは充分だ。

                       ついでに、

                       これも使っちゃえ。

                       昔々のその昔、新橋のタカトク金物で懇願入手したキャスターだ。

                      何回か訪れた際にカウンター前の小棚に置かれていたもん。ある時

                      見当たらなくて、聞いたら、それは売ってはいないとつれない返事。

                      メーカーに直接依頼されて作ったもので店頭販売はしていない、それが

                      なぜか紛れ込んで陳列されていたらしい。以前から欲しくて目をつけて

                      いたのに、いかにも残念と言ったら、ならば特別ですよと言って

                      奥から4個だけ売ってくれたんだ。

                       

                       誰でも目にしたことのある真鍮キャスターだけど、欲しいとなると

                      入手は極めて難しい。当時でもそうだから今じゃもっとだ。丹念に

                      オークションで探すしかないだろう。でもなぁ、家具に付いてるのなら

                      ともかく、単品ではそうそう出ないんじゃないかしら。

                       

                       ってな経緯があって、テーブル作りとなったワケ。

                       籠とキャスターの幸せな結婚はなるのだろうか?

                       

                      長々失礼、次回に続く・・・・・・・・な、店主でした。

                       

                       



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