私は泣いています
りりぃの歌があったっけ。
わりと最近、新宿の友人宅へシトロエンで行ったんだ。一緒に晩ご飯を食べ、
帰り道、3回もエンスト、明治通りの原宿が最初でさ。一時的なものか持病
なのか、さぁどっち? 恐いんで、しばらく放置し、ほとぼりがさめたころに
乗り出して、調子イイと思ったのも束の間、エンスト再発、ついに家の近くで
どうにも動かなくなってもうた。
あぁ、これでオシマイ?がアタマをよぎる。レッカーで懇意の工場まで運んだ
ワケ。☎で連絡してるとはいえ夜7時半ころだから工場は閉まってる。着いて☎。
兄ちゃん一人が出て来て、後ろにお母様とも一人の女性、シトロエンは動かない
から手押し、そいじゃ私たちがと女性二人は腕まくり。いささかオドロイタね。
「大丈夫ですよ、慣れてますから」と言いつつ女性二人とアタイとレッカーの
運転手、車は軽々と動いて指定の位置に。
第二京浜沿いの白興自動車。事務を担当している奥様が車を手押しするんだ。
プロ根性にちょっと感動したな。以前から柔らかな物腰、会話の端々に見え隠れ
する人柄にナミじゃないと思ってたけど、やっぱりな。で、結局シトロエンは
修理の目処が立たずに廃車へ一直線。友人から譲られて5年、終わりの時を
迎えての「私は泣いています」。
なんか妙に寂しいんだ。なんなんだろうね、この気持ちは。たかが車だとは
思えない。アンプにそんな気持ち抱いたことはないもんな。シートやハンドルに
触れていたからか、あるいは一緒に動き回ったってことなのか。多分、肌で
触れたという実感なんだろ。肌と肌が触れ合い、エンジン音や振動をカラダで
受け止め、車内の匂いも。五感で感じる、まるでSEXみたいなもんだもんな。
愛惜が湧いてもしかたなかろうて。
譲り受けた友人T野井さんに廃車の報告して、白興自動車に。廃車の依頼を
するために赴く。いろいろお世話になりました。☎一本で片付けるわけには
ゆきません。奥様がお出ましになり、廃車の手続きの話になり、譲渡した際に
たしか女性が関わっていましたよね、と言うんだ。アタイはてっきりこの車を
欲しがっていた女性だと思ったんだけど、実は駐車場の名義を借りたS野さん
のことだったワケ。そんなことまでよう覚えとるな、と再度感心。奥様は
腕力もあるけど記憶もかなり、こりゃこの会社の屋台骨を支えているのは
彼女なんだろうと思ったんだわさ。
このままサイナラするのはなんとも残念だ。ちょっと考えて、せめて助手席
のシートだけでも身近に置きたい、ってことで廃車にするときシート外して
頂戴ナ、そして木でステキな脚を作ってあげて、地下で愛用しようじゃないか、
なで回そうじゃないかと、思った次第でありまする。
悲しみよさようなら、シートこんにちわ・・・・・・・な、店主でした。
- 2018.03.07 Wednesday
- シトロエン AX-GT
- 11:08
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- by factio