おといねっぷ美術工芸学校
今朝の新聞で知り、急遽インスタントラーメンを食べて出かけた次第。行く先は「アーツ
千代田3331」なる中学校をギャラリーに転用した場所。目当ては、北海道北部の音威子府村
にある120人の学生を擁する工芸高校の作品展なのであります。
天気晴朗、息子のバイクでひとっ飛び。秋葉原の喧噪を横目に見て、ちょいと横道に入っ
たら、前庭が芝生の瀟酒な建物が。こりゃ、かなり改装費が掛かったんとちゃいますか。
初めての東京での展示会とのこと、意気に感じた店主。東京じゃ、いろんな展示会はある
けど、そうそう心が動かされるものはないけど、これには行かずばなりまいて、と。作品は
絵画と木工がおよそ70〜80点。小さなものは手鏡、大きなものは絵画とか棚とか。運ぶん
だって大変でしたでしょう。なんか手作り感に感動を覚えます。一生懸命ですもの。
作品を撮影するなんてことは到底言えません。から、入口をパチリ。
木工作品は、椅子やらテーブル、棚など多岐に渡ります。いずれも決して上手ではない
けど、なんたって高校生ですからね。中には私が講師をしている専門学校よりも上質の作品
もあったりして、興味深いものがありました。ものづくりの力が衰えているニッポン、若い
人が一時期かもしれないけど経験することはまことにけっこうなことでございます。
3〜4人の先生とおぼしき方々が手持ち無沙汰でおられました。慣れていないから来場
者に話しかけることが出来ないのでしょう。充分理解できます。話もしたいと思ったけど
なんたって路駐が気になって・・・・・・・。名前だけは書いておいたから、いずれ機会
があったら感想などをお伝えできるかもしれません。と、思いつつ・・・・・・。
帰路、日本橋の立ち食いそば屋「そばよし」の場所を確認し、銀座を通り。ふと思い出し
て鉛筆屋さんに立ち寄りました。この店はちっちゃいけど大好き。久しぶりです。店内は、
なんか机やら棚が増えていて、ますます狭くなり2〜3人の客で一杯に。なんせバイクを
路駐しているんで気が気ではありません。作品展も路駐だったので、コメントを書くことも
できませず。ごめんね、おといねっぷの生徒さんたち。
で、件の鉛筆屋さん。「五十音」といいます。最初に目についたのがこの鉛筆
即買いです。断面は5ミリ×8ミリ、かなり平べったい長方形。表にはミリとインチの目盛
りがご覧の通りに。いや〜、い〜じゃないっすか。私のEMOTION心はカンタンに籠絡され
てしまいました。これは国産じゃないっす、きっと。確か1本250円?。決して高くはありません。
そして次には、
なんて言うんでしょう、こーいうの。チビた鉛筆を最後まで使う延長具とでも言うのかし
ら。色がキレイだし、長さもちょうど。使わなくても欲しいと、即買い。
とどめは、
この2本。ふつーの鉛筆だけど、消しゴムが付いてるのはよくあるけど、この形がうれし
い。なんかコメントが書いてあったけどよく読まずに、家に帰って見たら消しゴム部分はこ
んなふうになっててね。
手が込んでるんですわ。金具に挟んである消しゴムは短くなったらずりずりと頭が出て
くる仕掛け。い〜な〜、これ。長方形の消しゴムは丸形と違い、削れてゆくと鋭角になり
消しやすいってことでしょう。気合いが入ってるというか。こんな小さなところに、世界の
誰かが知恵を絞っているってことがね。うれしいわけです。認めますよ、こういう心智。
たかが鉛筆だけど、これでスケッチを描けばなんか良いアイデアが出るような気がしま
す。形から心に入り、心から出て形に至るというのは世阿弥の言葉だけど(前にも書いた
ことある)私のようなヘナチョコ能力はあらゆる可能性をフル稼働しないとね。なかなか
良いアイデアは出て来ないんですわ。
良いモノを見、良い買い物をした一日・・・・・・・・・の、店主でした。
- 2012.04.28 Saturday
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- 19:12
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- by factio