おといねっぷ美術工芸学校

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      今朝の新聞で知り、急遽インスタントラーメンを食べて出かけた次第。行く先は「アーツ
    千代田3331」なる中学校をギャラリーに転用した場所。目当ては、北海道北部の音威子府村
    にある120人の学生を擁する工芸高校の作品展なのであります。

     天気晴朗、息子のバイクでひとっ飛び。秋葉原の喧噪を横目に見て、ちょいと横道に入っ
    たら、前庭が芝生の瀟酒な建物が。こりゃ、かなり改装費が掛かったんとちゃいますか。

     初めての東京での展示会とのこと、意気に感じた店主。東京じゃ、いろんな展示会はある
    けど、そうそう心が動かされるものはないけど、これには行かずばなりまいて、と。作品は
    絵画と木工がおよそ70〜80点。小さなものは手鏡、大きなものは絵画とか棚とか。運ぶん
    だって大変でしたでしょう。なんか手作り感に感動を覚えます。一生懸命ですもの。

     作品を撮影するなんてことは到底言えません。から、入口をパチリ。

     木工作品は、椅子やらテーブル、棚など多岐に渡ります。いずれも決して上手ではない
    けど、なんたって高校生ですからね。中には私が講師をしている専門学校よりも上質の作品
    もあったりして、興味深いものがありました。ものづくりの力が衰えているニッポン、若い
    人が一時期かもしれないけど経験することはまことにけっこうなことでございます。

     3〜4人の先生とおぼしき方々が手持ち無沙汰でおられました。慣れていないから来場
    者に話しかけることが出来ないのでしょう。充分理解できます。話もしたいと思ったけど
    なんたって路駐が気になって・・・・・・・。名前だけは書いておいたから、いずれ機会
    があったら感想などをお伝えできるかもしれません。と、思いつつ・・・・・・。

     帰路、日本橋の立ち食いそば屋「そばよし」の場所を確認し、銀座を通り。ふと思い出し
    て鉛筆屋さんに立ち寄りました。この店はちっちゃいけど大好き。久しぶりです。店内は、
    なんか机やら棚が増えていて、ますます狭くなり2〜3人の客で一杯に。なんせバイクを
    路駐しているんで気が気ではありません。作品展も路駐だったので、コメントを書くことも
    できませず。ごめんね、おといねっぷの生徒さんたち。

     で、件の鉛筆屋さん。「五十音」といいます。最初に目についたのがこの鉛筆
     即買いです。断面は5ミリ×8ミリ、かなり平べったい長方形。表にはミリとインチの目盛
    りがご覧の通りに。いや〜、い〜じゃないっすか。私のEMOTION心はカンタンに籠絡され
    てしまいました。これは国産じゃないっす、きっと。確か1本250円?。決して高くはありません。

     そして次には、
     なんて言うんでしょう、こーいうの。チビた鉛筆を最後まで使う延長具とでも言うのかし
    ら。色がキレイだし、長さもちょうど。使わなくても欲しいと、即買い。

    とどめは、
     この2本。ふつーの鉛筆だけど、消しゴムが付いてるのはよくあるけど、この形がうれし
    い。なんかコメントが書いてあったけどよく読まずに、家に帰って見たら消しゴム部分はこ
    んなふうになっててね。

     手が込んでるんですわ。金具に挟んである消しゴムは短くなったらずりずりと頭が出て
    くる仕掛け。い〜な〜、これ。長方形の消しゴムは丸形と違い、削れてゆくと鋭角になり
    消しやすいってことでしょう。気合いが入ってるというか。こんな小さなところに、世界の
    誰かが知恵を絞っているってことがね。うれしいわけです。認めますよ、こういう心智。

     たかが鉛筆だけど、これでスケッチを描けばなんか良いアイデアが出るような気がしま
    す。形から心に入り、心から出て形に至るというのは世阿弥の言葉だけど(前にも書いた
    ことある)私のようなヘナチョコ能力はあらゆる可能性をフル稼働しないとね。なかなか
    良いアイデアは出て来ないんですわ。

    良いモノを見、良い買い物をした一日・・・・・・・・・の、店主でした。




    樋口恵子・讚

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        「いよいよ人類未踏の高齢化社会に当事者として足をふみいれたと感じ武者震いします。
      大げさに言えば、人生百年社会に生きる初代高齢者です。初代としての責務を果たしたいで
      す。高齢社会のさまざまな幻影は消え、覚悟を要する苦難の現実が見えてきました。一部に
      は長生きを嫌う雰囲気すら生まれつつあります。
       しかし、今、私たちが手にした長寿の普遍化は、平和と一定の豊かさなくしては絶対に実
      現しません。長生きが不安だったら若い世代の希望もなくなります。百年の時間差のある
      人々が共生し、生のコミュニケーションができるんです。
       日本は平均寿命、高齢化率、高齢化のスピードで世界一の『三冠王』です。世界中が日本
      の在り方に注目しています。だから今こそ実は、チャンス。日本の優れた高齢者介護のソフ
      ト、ハード面の技術こそ重要な輸出品目です。高齢者の社会活動の好事例を集めて、国際観
      光コースとして世界の高齢社会関係者を呼んだらどうですか。
       日本の高齢者の活躍は重要な観光資源です。」

       朝日新聞4月23日夕刊に載った記事。長いけど一部を転載させていただきました。評論家
      の樋口恵子さんは今79才、80才を目前にした彼女の考え方はホント素晴らしい!!!!!
       この短文の中に、彼女が経験してきたこと、いま考えていること、将来の展望などが見事
      に表現されています。しかも卓抜なユーモアも感じさせる近頃まれに見る秀逸な記事です。
      対談をまとめあげた編集者の力量もすごい。彼女を理解していなければこのような記事には
      絶対になり得ませんから。私は、この小さな記事だけで朝日新聞を購読する気になります。

       一時はTVにも出ていたけど、ずいぶん前から姿を消していた彼女。当時の彼女もなかなか
      の人だと思ってはいたけど、今回の記事はまったく感心させられました。きっと、TVの限界
      や空しさを感じて現場に戻ったのでしょう。確証はないけど私はそう思えます。

       女性で活躍されている方は多いけど私がいつも不満に思うのはみんな真面目でユーモアの
      片鱗さえ伺えない方ばかりってこと。正しいことを言うのはいいけどそれだけじゃね。なん
      たって男社会だからさ。真面目一辺倒じゃダメですよ。そういうことがわかっていないから
      土井たか子に代表されるような政治家たちも共感が得られないんじゃないっすか?

       乳揉まれてまともに怒るようじゃあきまへん。もう一方の乳もどうぞ、とは言えないだろ
      うけど、相手が尻込みするような瞬時のリアクションは必要不可欠じゃもの。樋口さんの乳
      を揉める人は居ないだろうし、実際乳に手を出すことなんかできるわけないけど。例えば
      ってことで。樋口さんだったらきっと怒らずにユーモアで相手を凹ませることができるん
      じゃないか。そう思わせるのであります。

       そんな樋口さんだけど去年の震災ではかなり落ち込んだらしいけどTVで皇后さまの『よく
      助かってくださいましたね』の一言に心を揺さぶられた。「年齢、性別を問わず、今ここに
      ある命への全き受容と感謝。命への敬意と祈り。それは、私たちがこれからも歩み続ける
      基本だと思い、また勇気が出て来たのです」と、これがこの記事の締めくくり。

       やさしく平易な言葉でつづられているけど、誰にでも良くわかる名文です。始まりと終わ
      りはもちろんだけど、間の文章も隙がなくまったく見事。感心させてくれる人がいない不満
      が多い店主にとっては久々の感心事、いや感嘆事ではありました。

       バカにされないようにがんばろう、っと・・・・・・・・・・・・の店主でした。

      さすが、ALESSI

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          講師をしているデザイン学校の校外授業で北青山のALESSI(アレッシー)ショップに
        行ってきました。同行したのは学生12名ほど+アシスタント2名+スペシャルアドバイザー
        のT氏とわたし。午前9:20からの授業を途中で切り上げ、地下鉄で一路青山へ。午前11:30
        の開店に間に合うようにと青山一丁目からゾロゾロと歩きましたわい。

         もともと大人数での校外授業はなんか恥ずかしいし、先方のとの打ち合わせ、段取りなん
        やかやで好きではないんですわ。学校の近くで適当な場所もなかなかないしね。でも、今年
        の課題を考え、進めるにあたってアレッシーの商品はまったくもって素晴らしい教材だし、
        場所も近かったので恐る恐る見学の申し込みを電話したのであります。そしたらいつもの感
        じの良い応対で「いいですよ」と快諾していただいたワケ。なんせ敬愛しているアレッシー
        ですから最初っから腰が引けてる店主なんですわ。

         5分ほど前に店に到着。ガラス越しにいそしく準備しているスタッフの方々の中に男性が
        一人いるじゃん。ありゃ〜、ひょっとして偉い人が来たんちゃうかいな。いやね、こっちは
        単なる見学ですから見せていただくだけでもかなり申し訳ない。その上にわざわざ偉い人に
        来ていただいたんじゃ、なんだかね〜。恐れ多いってことですよ。そんな思いには気が付く
        はずもないスタッフの方が扉を開けてくだすって、まずは二階へ。


         やっぱりね。偉い人が来ていただいて。代表取締役副社長のK氏なのでありまする。左は
        リテールマネージャーのN嬢。ALESSIの成り立ちや商品のことなどについて説明していた
        だいたんだけど、簡にして明の内容にいたく感心。後、私の質問に答えた内容が凄かった。
         曰く「ALESSIはマーケッティングを一切しない」、社内デザイナーはゼロ、商品開発の
        4つのキーワードはEMOTION、STATUS、FUNCTION、COSTに仰け反り、頭は打つわ腰
        は痛めるわ。とにかく、私にとってはそれほどの大衝撃でさ。

         思わず、原田芳雄の名言「世の中に合わせて息をするつもりはない」を思い出してしまい
        ました。似てるでしょ、マーケッティングしないことと合わせて息をしないことがさ。商品
        はすべて外部のデザイナーによるものでね。社内デザイナーがゼロってことはそういうこと
        ですもん。でね、4つのキーワードなんですけど、一番最初のEMOTIONに驚きつつ納得。
        なるほど、ここにアレッシー商品の魅力はあったんだと。永年のモヤモヤは一気に晴れ渡り
        まさに目のウロコがポロポロと。K氏曰くEMOTIONはかわいいとかきれい、STATUSは欲し
        いってことで、次が何かに使えることのFUNCTION、最後に価格。

         しかもこの商品価格は初めに価格設定があるわけじゃなく、生産工程などからの金額を
        積んでいったもの。ウーム。これは大変なことですよ。マジで。店主も多少は頼まれての
        商品企画を考えてるけど、どうしたって販売価格が気になります。高すぎないか安すぎない
        かみたいにね。しかも、そう考える根拠はほとんどないにもかかわらず、です。それをス
        ッパリ割り切って(それでもいろいろ検討はするんだろうけど)という方針がスゴイ。アレ
        ッシーの商品はいずれも素晴らしいんだけど価格は安くはない。だけど、とても手が出ない
        という金額でもありません。ここらへんのさじ加減もなされているんでしょうね。きっと。
        とにかくなんでもかんでも聞くもの見るもの感心ばっかで、気が付けば開けた口からヨダレ
        が・・・・・・・(そんなことはないとは思うけど、なんせボケてますから)。

         これらを聞いてアレッシー商品の魅力の一因が理解できました。でもね、これらの企業理
        念というか方針というか、とにかくこういうかたちで商品を生み出すことは誰にとっても理
        想ですが、実現するのは極めてむずかしい。しかもそれを貫きつつ企業を存続させてゆくの
        は私にとってはほとんど奇跡に近いことでね。まったくもって恐れ入りました次第。

         説明を受けている最中、前の方から何かが手渡しされてきます。なんだと思ったら、
        ショップが用意してくれたパンフと本。いや〜まったくこのようなもてなしを受けてしま
        うとどうお礼していいのやら。途方に暮れてしまいます。まさに万全の態勢での受け入れで
        して、社風やスタッフの心智に脱帽。しばらくは足を向けて寝れませんて。

         今回の見学は、年甲斐もなくモノ作りを始めようとしている私にとっても大きな指針とな
        り、背中を押していただいた気分です。そうか、まずはEMOTIONでいいんだ。機能や価格
        は一番に考えなくてもいいのか〜! なんとなくそうは思っていたけど、確信がなかったの
        で今イチ突き進めなかったのですよ。そういうことなら、私は私なりに始めまっせ。な〜
        に、どのみち有名になるとか金持ちになるなんてことは捨てていますから。だったら友人で
        ありライバルでもある(どっちも勝手に私が思っているだけだけど)ALESSIを相手にデザ
        インしてゆくことにすればいいじゃん。ってね。

        あ〜ぁ、スッキリした・・・・・・・・・・・・・の、店主でした。

         

        風と共に去り〜ぬ

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            昨日は柄にもなく丸の内・三菱一号館美術館で催されている「KATAGAMI Style」展に
          行こうと思い立ち。天気も極上なので息子のオートバイでひとっ飛び。現地に着くと駐車場
          がないんですよ、これが。元々バイクの駐車場は少ない上にどこも満車。息子のバイクだか
          ら路駐なんか出来るはずもありません。ぐるぐる回ったあげくに、あきらめて日本橋の「そ
          ばよし」に行ってみようと。鰹節問屋が営んでいる立ち食いそば屋です。したけれど、これ
          も結局場所がわからず、ぐるぐるぐるぐる。一応地図で確かめてはいたけど、ナビに慣れて
          いるぶよぶよ頭は一向に働きませんなァ。

           で、ここもあきらめて近くにある講師をしている学校でアシスタントと昼食。一服してい
          るとたまたま来ていた二年生から嵐のような質問責めに合い、ようやく脱出して一路青山の
          アレッシーへ。授業の一環でショップ見学のご挨拶のつもりで伺ったんだけど、店長の方は
          あいにくお休み。お店の方と見学の段取りを話し合い、その後中目黒の友人のレストランを
          表敬訪問したのであります。

           この時期、目黒川沿いは花見客でごったがえし、レストランも大忙し。どうしているかと
          思ってね。そーっと入口から店内を覗いてみたらみんな疲れて眠っているんですわ。そんな
          貴重な休憩時間を邪魔しちゃいけません。また、そーっと後ずさりして事務所に戻りました
          んです。今日は、一体なんだったのだろう。目的の4件ぜ〜んぶ振られましたわい。あ〜ひ
          たすら尻がイタ〜イ!! バイクは気持ち良かったけど、まったくムダな尻の痛さだった
          なァ〜。

           帰ったら見たらケータイがチーカチカ。バイクに乗りながらの受信はまったくもって無理
          ざんす。早速開いてみたらオーディオの師匠からの留守電で、そっちに向かっていま〜す、
          とな。なぬ?これから来るってか! 急いでお湯を沸かしコーヒーの準備をしてるところに
          早くも到着でさ。まずは、スピーカーを二人掛かりで車に積み込み、地下の試聴室へ。

           新しいスピーカーを据え付けたので古いのはポイっ、実は大変な思いをして一人で一階に
          運び上げたんだけど。これを欲しいという方と一緒にお運びいただいた次第。あちらもこち
          らと同じでアポなしの突然訪問で、いずこも同じ秋の空っていうワケ。私が不在だったら男
          二人でドライブにシャレこもう・・・・・っていう算段だった、と。という次第で、一階の
          店に置いてあった不要になったスピーカーはまたたく間に「風と共に去りぬ」のでアリマシ
          タ。なんとも素早いことで、あっけにとられ、いささか放心の店主。

           コーヒーで一服、何かお聴かせしようと思い「石川さゆり」を楽しんで無事ご帰還に相成
          りました。でね、まだ続きがあってさ。今日の午前中に師匠からお叱りのお電話。なんじゃ
          いあの音は!! バランスが悪すぎる!! 高音を絞らんかい!!! あいやー、ごもっと
          もでゴザンス。わかっていまっせ。わかっていますゥ。早速、高音を調整し、多分これでだ
          いぶ良い音になったんとちゃうかいな。ね〜、師匠。

           そうこうしているうちに師匠から再電話。なんじゃい?? と思ったら、スピーカーを
          買った方が狂ってしまい、石川さゆりを探して幾千里、CDショップから電話で昨日のCDを
          教えてくれ〜とのことの問い合わせ。確か赤いジャケットでしたよね、みたいなことで。し
          かししかし、このCDはすでに廃盤なのですよ。だから買おうってたってすぐには手に入らな
          いのです。オークションにもなかなか出てきませんし、出たとしてもけっこうな高値ですか
          ら。どうするんだろうとは思うけど、どーしよーもありません。ローマは一日にしてならず
          でしょうか。

           こんな出来事の連続でが私の人生が暮れてゆきまする・・・・・・の、店主でしたっけ。


          緊張の現場仕事

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              こんな私でもごくごくたま〜に現場仕事が舞い込みます。今日は、友人のアパートの階段
            修理に横浜まで。この物件は、オーストリア在住の友人が日本でリフォームしたもの。今
            は、ウィーンに住んでいるので手が出せず・・・私に相談。で、私が修理することになった
            次第。っていうか、私しか居ないということなんで。

             最初は横須賀の中古木造住宅を買ってリフォーム、次は横浜、最後に千葉といった具合に
            日本に居る時に3つの住宅リフォームを行った、彼。この横浜の家は一軒の木造住宅を真ん
            中で仕切り、2つのアパートにして貸しているのです。設計と工事はすべて彼一人、材料は
            近所のホームセンターとオークションで入手。いやはや画期的というか無茶なというか、と
            にかく驚きの連続でした。

             2階建てですが、天井板をすべて取払い、2階天井付近にベッド空間を作りましたから、
            実質は3階になっちょる。もちろん、トイレ、浴槽、キッチン、エアコンまで室内にあるも
            のはすべて彼一人によるもので、私にとってはまったく驚異的な作業量でして。ったくも
            う、なんともスンゴイのであります。

            差し支えない程度でご報告しましょう。
             物件に行くためには、最初のゆるやかな坂を・・・・・・

             上れば・・・・・・坂は段々急になり

             これが一番の難所坂。息が切れるんですわ。

             上りきると、更に坂は続き

             狭い路地を突き進むと

             これが最後の階段。狭いでっせ〜

             考えてもみて下さいな。この坂をものともせずに材料を運び上げるんですよ! 家一軒分
            の材料ですから半端な量ではありません。柱や壁のベニヤ、階段や床板はものすごい量で
            す。しかも彼は日本語がほとんどしゃべれませんからね。私が外国で同じようなようなこと
            をしようなんてことは途方もないことで、考えもしませんて。

             これがアパート。見えているドア、サッシ窓、外壁、テラスなどぜ〜んぶ彼一人で作り
            ました。サッシやドアをオークションで買ったと聞いたときにゃビックリしましたわい。
            ゲッ!! オークションかい!!! ってね。

             これが今回の修理箇所。階段の踏み板が下に割れてきたので、ご覧のように補強しまし
            た。工事そのものはちゃんと部品を作ったし、段取りも考えておいたのでスムースに運んだ
            んだけど。最近とみに現場工事の緊張の度合いが激しくて、こんな工事でもかなりプレッ
            シャーを感じるワケ。これも年のせいかしら。絶対大丈夫、うまくゆくと思ってはいるけど
            なんかアクシデントがあるんじゃないか、とか、見落としてるところがあるんじゃないかと
            か。直前まで緊張は続きます。まったく、困ったもんですが。

             帰りしな、入口階段に雑草が生えていたので草むしり。ほうきがないのでちゃんとは出来
            なかったけど、掃除にいそしむ店主。写真で見る限りはキレイになりました。

             この彼、ウィーンに帰国してから同じようなやり方で3部屋のホテルを作りました。金額
            も安いし、設備も充実してるので満員盛況の態。なんたってウィーンはモーツアルトとベー
            トーヴェンなどでも有名なクラシックの都だし、絵画や建築でも見どころ満載ですから世界
            中から観光客が押し寄せます。そんな町で格安で宿泊できるとあれば連日満室は至極当然。
            1泊59ユーロ。ダブルベッドですから二人で割ると3000円ちょっと。興味ある方は、
            http://www.wanzinn.com/index_jp/index_jp.html に。奥さんは日本人なので日本語
            でも対応してくれますぞ。

             それならばと、いよいよ今年15室のホテルにチャレンジとうことで、これから工事に入る
            とメールで知らされ。うっひょ〜、すごいぜ。そのホテルのロビーで奥さんが「おにぎり
            屋」をやるらしく。ウィーンでおにぎり屋かい!! なんか感心しちゃいます。行動力に
            ね。私がヒマな時には手伝いに来て下さいと言ってくだすって。行っちゃうぞ、マジで。
            出稼ぎでおにぎりを握って来るのもオツなもんじゃあ〜りませんか。

             こんな彼らの姿、思ったことはなんでもやったるわいって。なんとも気持ちいいっす。

            私も見習わなくっちゃ・・・・・・・・・・・・・・・の、店主ですゥ〜。


            改修奮戦記

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                さて、いよいよな箱の改修。まずは、最大の問題。裏側曲面の乱れ髪ザンバラ板の補修で
              す。いろいろ考えた、と言いたいところだけど・・・・・・・・・・・
               ほんのちょっとだけ考えての、ボンド塗りぬり。というと簡単そうだけどさ。奥の奥まで
              ボンドを塗り込む方法に少し手間取りました。結局、コーキングのへらを使ってぐい〜っ
              と。うまくゆきましたわい。
               ほんでもってクランプで押さえ〜の、それ以外はタッカー(ホチキスの親玉)をめった
              やたらに打ちまくり〜の。このタッカーは、カミさんの介護施設の椅子貼りの時に買った
              もの。いや〜、なんの役に立つかわかんないもんです。
               これで終わりではありません。右部分がペラペラなんで、もう一枚薄いベニヤを加え貼り
              〜。
               上部はクランプで固定、下はビス止め。中間は曲面なので自然に圧着されるのです。思い
              のほかスンナリと進んでいるのであります。この薄いベニヤは以前の残り材。いや〜、なん
              の役に立つかわかんないもんです×2。
               さらに裏板を作成。中央の穴は配線部品用。左の縦棒は補強材。板の中央部に穴が開くの
              で考えられたのでしょう。元の裏板と同じです。むろん、この厚板も戴きもの。いや〜、
              なんの役に立つかわかんないもんです×3。
               そしてこれが裏側完成ノ図。ホントだったらボンドでがっしり固定したいところだけど
              今後何があるかわからないのでビスだけで固定しておきます。
               そしていよいよ最後の床との接触部分。コンクリートを流し込んで・・・・・とも一瞬考
              えたんだけど、型枠を作るのが大変なのとセメントを買いに行くのが面倒だし、出費はゼロ
              にしたいし、セメントを練るのが大変だし、流し込んで上面を水平にするなんてこと出来っ
              こナイ! なんてことで、このようになりました。以前使っていた木枠を切断して再利用。
              いや〜、なんの役に立つかわかんないもんです×4。
              見ての通り、アジャスター(高さを調節する金具)の長さが違います。なんせ、土台のコン
              クリ床が水平じゃないもんで。このように脚の長さが違えないと困るんですたい。で、いよ
              いよ据え付け作業。置いては外し置いては外し苦節7回の調整の末に・・・・・・・・・・
               ご覧の通りの完成〜じゃァ。ここまで掛けたお金はゼロ円。スンバラシイ。見事やり遂げ
              ました。やればできるじゃん、オレ。恥ずかしげもなく一人自画自賛の店主。
               だけどですね、よくよく見たら箱が傾いてる?? 計ってみたらおよそ1センチほどね。
              傾いているのですわ。右は1センチ、左は5ミリくらいかな〜。こんな微妙な傾きを直すの
              はホント大変なんすから〜、もう。いやね、据え置く前に計ったのですよ、もちろん。でも
              違っていたんだな〜。だめじゃん、オレ。
               持ち上げて再調整する気力はぜんぜんあ〜りませんえん。なんせ重いっすから。裏板も付
              き、スピーカーも組み込んでいますから。も〜やだ〜。しばらくはこのままで。どーしても
              気になるんだったら、その時に。ってことで。ご勘弁願いやしょう。
               そんでもっていよいよ試聴の段。オーディオの師曰く「大きな努力で小さな変化を得るの
              がオーディオ」。その考えでゆけば、こりゃ大きな変化と言わざるを得まい!! 大層な違
              いですぞ。ま、豊かな低音が出るようになったのことは確かでさ。曲によっては低音が暴走
              しますから。なんか身の危険を感じるって言っちゃ大袈裟か? いや、大袈裟ではあるま
              い。恐るべし30㎝バックロードホーンの威力。そう言っちゃいますか・・・・・・?!
               私の低音チェック用の曲は、ENYAのwater mark。そうなんです、この曲の中に地の底
              から湧き上がるような低音が入っているんです。ドワワ〜ンという感じ、波動砲?みたいな
              身体で感じる低音です。ENYAはすべてシンセで音作りをしているので信じられないような
              低い音が録音されているんです。それで比べると以前とは違う迫力があります。マジで。
               さっきはチェロを聴いたけど、これも明らかにちがいます。ずいぶん良くなりました。
              いや〜、師匠のご託宣の通りこれは実に良い買い物でした。とはいえ、これはほんの第一
              歩。これからが長い道のりとなります。なんでって? 単に低音が豊かに出るようになった
              ってことだけではなく、この影響は高音にも出てくるんですよ。全体のバランスが狂います
              からそれをほどよく調整してゆかねばならないのでR。
              なにはともあれ大喜び・・・・・・・・・の、店主でした。

              スピーカーの箱が、とうちゃ〜く!

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                  小学生の時に山の魅力に取り憑かれ「それ以来発狂し続けている」と言ったのは敬愛する
                登山家・山野井泰史さんです。すでに十数本のギターを保有していながら今も買い替え続け
                ているとか、外見からは想像もできない音楽趣味を持っているとか、かなり発狂しているよ
                うなウラヤマシイ友人がいて。それに比べるとまだまだダメだなァ〜と自分の限界を思い知
                る店主。ギターの友人のそのまた友人、プロ並みのギターテクニックを持っていながら、そ
                れを仕事にすることなんかこれっぽっちも興味はなく、現在も練習することはほとんどな
                く、音楽もまったく聴かないといいう方も狂っているといえば狂っている。狂い方にもい
                ろいろあるわけでして。
                 件のスピーカーBOXを地下に運び込みました。デ、デカイ! 左が今のFB-5、右がFB-7。
                高さ幅奥行きいすれも10センチほど大きい代物。スピーカーユニットは20㎝から30㎝に。
                面積はほぼ倍。手持ちのパイオニアのユニットをとりあえず取付けて。右上の穴は高音用ス
                ピーカーのためのもの。私のオーディオでは高音用は別のスピーカーがあるのでこれは不
                要。なので、後で適当な板で塞ぐことになります。
                 でもね、裏がごらんの通りで破壊されちょります。きっと、出品者が壊して捨てようと
                思ったのでしょう。しかし、そうはゆきません。この箱は相当頑丈なので壊すのはそこそ
                この道具と体力が必要なんですわ。幸いなことに壊れているのは裏側だけ、内側の曲面は
                ほとんど無事。ヨカッタ〜ぜい。
                 片方は壊れているので、1つでしか聴けません。音がどう違うのか私の耳では確実には
                わからない。あ〜ぁ、悲しや。そこでねオーディオの伝導師・mazdaluce3000氏に電話
                したの。果たしてこの箱は有用ありやなしや。そしたらね、師はすでにこの箱のことを知っ
                ていて、良い買い物だったと頭をナデナデしてくれはりました。う、うれしい〜〜!! 
                なんせ、自信なんてものはまったくありませんから、そう言ってもらえたのは神の声。こ
                れでFB-5よさようなら、FB-7よコンニチワと相成りました次第。
                 師との話の中で、ヤマハのアンプ「B-1」を立て続けに数台購入されたお客さんがいたこ
                とを知り、ここにも狂った方が居た〜と感慨に浸ったんですわい。知ってる人は知っている
                知らない人はまったくご存知ないだろうけど、ヤマハのB-1といえば史上最高のアンプとし
                て日本ならず世界に燦然と輝く金字塔でね。私は聴いたことがないけど重さ40kg、発熱量も
                半端じゃないしいっぺんに数台のスイッチを入れるとブレーカーが落ちる、ということだけ
                でも発狂アンプであることは間違いない。悪かろうはずがない。
                 これを一挙に数台オークションで入手して、すべてmazdaluce3000氏にレストアしても
                らおうということです。自宅用、別荘用?、予備にということらしく、せっせと入札に励ん
                だのでしょう。今でも十万円以上は軽くする高額アンプ。それを数台、しかもフルレストア
                というならその倍額は掛かるでしょうて。師のレストアアンプを聴いてその素晴らしさに一
                挙に発狂したのでしょう。わかります、その気持ち。死ぬまで聴き続ける心智に拍手の嵐は
                鳴りやみません。芸術に金銭の多寡は関係ない! と言われた五味康祐の心を受け継いでお
                られる希有な方だと密かに尊敬。
                 そこで私の愛箱。スピーカーユニットの裏側は、このように下から音がさらに裏に導かれ
                ます。中で上下に折り曲げられて、
                 一番後ろの上から音が出て来て、それが下に曲げられて
                 一番下の裏から正面に曲げられた板に沿って音が下り、正面から低音部分だけが放射され
                るという仕組み。ご覧のとおりベニヤ部分はめくれ上がってまるで乱れ髪のよう。ウーム、
                これをどう直そうか・・・・・・・・・。
                 でもね、またしても女神は私に微笑んだのであります。壊れて取り外された裏板2枚と
                同じ厚さのベニヤ板をカミさんの知人の引っ越しで戴いたばっかり。一階の店に鎮座して
                おります。これをカットして裏板を作りなおし、後は曲面を補修すればよろしい。
                 むろん、据え置く場所も手を加えます。これまでは、こんなえーかげんなモノでしたけど
                これが最後のスピーカーとなるとこんなもんでは済みません。木の枠は素早く捨てて、コン
                クリート床に直接置かねばなりますまい。ベニヤで木枠を組み、鉄筋を入れて、コンクリー
                トを流し込む。そーすれば、建物土台の上にスピーカーが置けます。ゼッタイに振動しない
                でしょう。あ〜ぁ、待ち遠しい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
                 こんな私、発狂している方々と肩を並べるとまではゆかなくても、足元に触れるくらいは
                狂っているのでしょうか。そうならウレシイ。
                 早く来いこい、完成日・・・・・・・・・・・・・・・の、店主でした。

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