仕事のススメ

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      仕事が一段落、コーシーを飲みながらエディット・ピアフを聴いております。今週の土曜
    日から9日間オーストリアはウィーンに行きます。友達のともだちみたいな感じで知り合
    い、その友人が住んでいるのがウィーン。以前、横浜に居た時はけっこう会っていたけど、
    帰国してからはずいぶん会ってません。その奥さんがウィーンで「おにぎり屋」を開店する
    ことになり、それならというわけじゃないけど。たまたま税金申告で還付金が入ったので、
    速攻チケットを手配。宿泊はすべて彼らの家、しかもザルツブルグに別荘も持ってて、そこ
    にも行こうって。ひょっとすると金持ちなのかいな? そんなこと聞けないし聞く気もない
    けど。行けばわかることですし、金持ちにビビる私じゃない。こちとら自慢じゃないけど
    年金で喜んでるレベルですから。

     その、おにぎり屋さんのおにぎり用の木皿を頼まれまして、それが今終わったわけ。数年
    前にこれも友人のレストランに頼まれて作ったものですが、皿の中央部をノミで彫らなけれ
    ばならずこれが私の最も苦手な耐久作業。その木皿を25枚も作れたのは彫りを請け負ってい
    ただいた木工所のおかげなんです。

     昨日、我が工房に到着したのでした。

     中央部が凹状に彫られているのがわかりますでしょうか。およそ小一時間かかるとのこ
    と。もちろん、お金は払うけど、金額が妥当かどうか不安なのでアリマス。ちゃんと請求書
    出して下さいね、サンダンスさん。困った仕事なら断ってくださいね、サンダンスさん。

     手前が加工前、後ろが加工後。後ろは木口が薄くなっています。ちょっと浮いてるような
    感じは軽快さと都会的な雰囲気を感じさせます。まぁ、デザインの世界では定番の手法なん
    ですが。

     ひっくり返すとこうなっているワケ。なぜにこんな加工をするかというと、上の写真のよ
    うに板の厚さがそのまま見えるとダサイし、持ち上げる時に指が掛からないのでとても扱い
    にくいの。U字形に加工して上端を薄くすれば指先が掛かり、持ち上げやすい。ってこと。

     こんな機械を使って(トリマーっていいます。私は大好きなマシン)

     このように周辺部を削ります。一枚の加工時間(4面の)はおよそ一分程度でしょうか。
    機械加工ですからおそろしく早くし上がるんです。

     ここまではカンタン。けど、それからが大嫌いなペーパー掛け。恐ろしい単純作業が待っ
    ています。機械は使えません。指先をU字部分に当てて、往復の繰り返し。何も考えてはいけ
    ません、考えられません。無心で耐える、これしかない。終わりのない仕事はない! アタ
    マの中で繰り返し、千歩の道も一歩から! ローマは一日にしてならず? 角も痛いからほ
    んの少しだけ丸くしますけど、これもかなり面倒くさい。

     サンドペーパーが終わったらほとんど仕事は終わったようなもんです。ここでピアフが終
    わり、すぐにグラシェナ・スサーナにバトンタッチ。ペーパー掛けの粉を取り去り、水雑巾
    で拭き取ります。と、ここまでは昨日終わってるから、今日はいよいよ焼き印作業。店で販
    売する商品用に焼き印を作ってもらったんだけど、これが初めての筆下ろし。

     大は小を兼ねる、ってことで来たのがコレ。いやデカイんですわ。これで腕に焼き印され
    たらのたうち回るなんてこと考えたくもない。本体はデカイけど先っぽは小さい。まるで
    なんかみたい???? でね、使ってみると真っすぐに板に押せない。傾いて焼き印すると
    片方が薄くなったり焦げすぎたり。慣れるのに時間かかるぞ。きっと、これ。

     こんな感じになる。当店のマークは笑う象。なんで象なんだ、なんで笑ってるんだなんて
    野暮なことはいいっこなし。息子が小学生の時にむやみにこの象を描いていたわけ。あるで
    しょ、工作の時間に皿を作るみたいな授業が。それにも彫ってたし、絵も描いてた。そんと
    きはこんなふうに使うなんてことは考えもしなかったけど。FACTIOを開店したときにふと
    思い出して。以来、お店のマークに。

     で、最後は仕上げのオイル。この皿におにぎりが載りますから木工用はなりませぬ。以前
    のレストランでも使ったのはオリーブ・オイル。だから、今回も同じ。
     
     左がオイル、右は素地のまま。オイルが染み込むと俄然品がよくなりクオリティも数段
    上がります。不思議だなァ、どーしてなんだろうなァ。

     終わってみるとなんてことない大したことない仕事なんだけど、なんか気が重い。あるで
    しょ、そーいうこと。この木皿は一番小さい1〜2人用。2〜3人用と4〜5人用の3サイ
    ズがあるけど、まずは手始めがコレ。果たして25枚で何キロなんでしょうか。量ったら7kg
    ありました。まずい。重過ぎる。航空機の最大重量は確か20kgだった。コレ以外にもおにぎ
    り屋制服の浴衣とか草履も持って行かにゃなりません。もちろん全部は無理だから数着だけ
    だけど。これは母のもので、死後数年経ってようやく素晴らしい適地に落ち着いて、草葉の
    陰で母も喜んでいることでしょう。それはともかく、私の衣類もあるし。ここでグラシェ
    ナ・スサーナが終わり。メアリー・J・ブライジが流れ始めました。思いきって軽装で行っ
    ちゃおうか。盛装なんか必要ないし、短パンじゃ寒いか? 

    遊んでいるだけじゃない、たまにゃ仕事も・・・・・・・・・・・の、店主でした。


    ブログの怪

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        なんとはなしに書き始めたブログ、そろそろ一年になりますか。果たして一体何人の方々
      にお読みいただいているのか、興味があるようなないような。不思議なのは、たま〜に劇的
      に数が多くなること。なぜにこうなるのか。回線に潜り込んでそれぞれのパソコンの窓から
      そっと見てみたい気がします。9月になってから2回、そんなことが起こりました。

       9月16日(日)午前11:00からの一時間の来訪者67名、9月7日(金)15:00からの一時間
      にいたっては84人の方々がお見えになりました。なんか、あるのかいな? その数に驚いて
      なんか悪いことした? と訝しい首を傾げる店主。ウーム、その原因を知りたい。ブログの
      来訪者は一日にせいぜい30〜40名です。それが、9月7日には100名を越えたのです。特に
      7日は金曜日ですからね。平日の午後三時頃になんで集中したのか。たまたまとはいえそんな
      時間帯によく時間があったもんだ。休憩時間かい? そんなことないでしょ。
       宇宙の始まりは真空の無の世界から突然の大爆発が起きて、今の宇宙が一気に出来上がっ
      た(長い年月はかかりましたが)という説があるけど、ブログ読者の小爆発はそんなことを
      思い起こさせます。無から有が生じるはずはない、その無の前はどうだったのか。宇宙の根
      源に迫る問い、これをなんとかの特異点とかいってたけど。可笑しかったのは、高名な学者
      が「神が作りたもうたとしか考えられない」のようなことを言ってたこと。ならば、神の存
      在を科学的に論理的に証明せねばならず、それは私にとってモノスゴク興味があることで。
      ぜひぜひ論文で発表していただきたい。なんてことはどーでもいいことで、あしからずワケ
      わからず。

       以前の八百万の神々話しが途中で終わってしまいました。ま、そんなことはどーでもと思
      う方も多いことでせうが、なんか中途な半端なことで気持ちが悪い。一神教を否定しません
      尊重もしますが、私はやはりというか多神教を奉ります。よく例えに出すのはGジャンにGパ
      ン。上下揃ってのジーンズ。いや、それがどうだと言う訳じゃないんですが。私は好きにな
      れません。先日意を決してイッセイミヤケのパンツを3万円弱(当然、カードローン)で購入
      し学校に着て行きました。たまたまエレベーター前で一緒になったアシスタントの女性が、
      そのパンツなら下駄が合うんじゃないでしょうかと。ゲッ、ゲタはないでしょう。そりゃ
      確かに和風だし袴のイメージもあるけど。私の怪訝な反応を見て、イッセイミヤケの靴なら
      いいのでは? と更なる追い打ち。いやいや、それは合うでしょうがGジャン・Gパンになっ
      ちまう。あれれ、この人可愛い顔してわかっとらんぜ。内心そう思うのでした。

       なんでも統一感という輩は多くの方々の共感を得られるようです。家具は全部イケヤで揃
      えるとか洋服なら特定ブランドとか。インテリヤもそうだし書棚の本の高さを揃えたがる人
      もいます。昔、講師の先生と飲んだときに一人の建築家が、車はベンツ趣味は乗馬と昔は
      ヨット、奥さんはピアノの教師とまったく非の打ち所のない統一された生活ぶりに驚いたこ
      とがあります。そんな恥ずかしい生活が良く出来ますねェ。しかも、奥さんとセックスする
      のはなかなかの難行であると。そんなにつらいんだったらセックスしなきゃいいじゃん、っ
      て思ったんだけど、この方は奥さんにまでカッコをつけなきゃいけないと思いこんどる。で
      も、そういった統一感が社会には受け入れられるし信頼されたりするワケだ。つまりわかり
      やすいってことなんです。

       統一感と一神教、私の中ではかなり重なります。なんてったってわかりやすいし、みんな
      も理解してくれる。それに異を唱えるわけじゃないけど(なら言うなって言わないでチョ)
      単調だし第一つまんないじゃないですか。全部赤とか全部高級品だとか。そうじゃなくて
      自分の気に入ったものを揃えたり、他人が値打ちないとほっぽらかしにしてあるものの中
      に美や粋を見出して使ったり着たりする、それが自分の創造の神髄なんじゃないの。茶道の
      千利休だってゴッホやピカソだって最初はそういうことでしょ。他人が見向きもしないモノ
      やコトから何かを見つけ出すことは感性(=視点)が必要です。目の付けどころってことで
      す。これがなきゃ、なんの面白さがあるのでしょうか。世評は気にせず、自分の眼を信じて
      耳や舌五感を信じてゆく果てにスタイルが生まれる。私はそう思うだけどなァ。

       これとは反対の立場にあるのが破綻とかほころび。俗にいう「変」。ベンツに乗ってるけ
      ど着てるものは好みの古着屋でとか、クラシックは聴くけど憂歌団にも心惹かれるとか、女
      性も好きだけど美少年ともお風呂に入りたい。そういった相反する好みや嗜好の持ち主は一
      般的に言えばちょっと変だし、理解されにくいのはどうも事実らしい。現に私自身がそうい
      った体験をしていますから、わかるんです。その変さ加減が面白いって感じてくれる人とは
      一気に親しくなるのは当然の摂理? でもね、どうにもこうにも少数派であることは疑う余
      地はありません。こんな私が先生をしてますから、多くの学生は怪訝な顔つきで変わった人
      だと思っているのがアリアリ。きっちりとした服装で突飛なことを言わない先生の方が安心
      できると思っているに違いない。だって顔や態度に出ているんですから。引かれ物の小唄で
      しょうか。しょうね、きっと。多勢に無勢、勢いには勝てません。

       クラシックしか聴かない、JAZZしか聴きません。そういう方に出会うと気が滅入ります。
      でも多いんです、そういう人が。音楽だって絵だって小説だって女性だってそれぞれに多様
      な世界があるわけで、それを狭めることは私にはできません。最後(死ぬとき)になって
      結局私にはフレディ・マーキュリーが音楽神だった思うかもしれませんが、それなら理解で
      きますよ。いろいろ聴いた末でのことですから。だから暫定神ってこともわかります。今の
      段階という注釈付きの神です。クラシックならモーツァルト、ロックならクイーン、ラテン
      ならグロリア・エステファン、サックスなら須川展也、ナットキングコールやENYAや美空
      ひばりやビル?・エバンス・・・・・ぞろぞろいますが、これすべて暫定で今だけのこと。
      明日になればわかりません。変わるかもしれないのです。だって、世の中には八百万のモノ
      やコトがひしめき合っているし、さらに遺跡みたいに埋もれているものもありますから。
       
      先は長いし、短いかもしれない・・・・・・・・・・・な、店主でした。

      小津に追いついた?

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          昨日の日曜日、久々の休日のわが奥方。昼近くになって海を見たいとの仰せ。ならば大森
        の天ぷら屋で昼を食べてから、海岸に行ってみましょう。天仲と称する店、昔は海岸べりに
        あったけど、今じゃ埋め立てで浜辺は遠くになりにけり。海の近くでの天ぷら屋は至極当然
        の成り行きだし、まさか天ぷら屋だけがポツンとあったわけじゃないでしょうから、きっと
        この辺は色街でもあったんでしょう。そんなことを目黒で家具工場を営んでいた知人から教
        えられ、これで念願が叶います。愛車フィットを駆っていざ出陣。

         ナビがあるから迷う事はない。と思っていたけど、現地に着き店の建物は確認できたけ
        ど、なかなか辿り着けない。なんだかむず痒いような。一方通行やらなんやら、迂回するや
        らUターンするやら、周辺をウロつき回って、思った以上になんだか立派な店構えに到着。
        店内は落ち着いているし、接客もよろしい。AとBの定食を頼んで、待つ間地元の案内冊子に
        目を通し。思ったわけですよ。こりゃ、まったく小津の世界だなぁ・・・・・・・とね。

         小津と言えば安二郎。日本映画最盛期の巨匠三人組の一人。溝口、黒澤、小津が横綱格で
        マキノ、成瀬、木下、吉村、内田、清水などなどキラ星のごとく。その伝統は今や山田洋次
        ただ一人の感。山田監督も嫌いじゃないけど、なんでもかんでもってことになると首を傾げ
        ちゃいます。ちょっと出過ぎじゃないのかい、と思うのは私のひがみでしょうか。
         晩春、東京物語もよかった。低いカメラ位置、人物は画面を横切らない、カメラに向かっ
        ての会話、カーテンショットなど厳格なルールのもと端正で静謐な小津世界を描き出しまし
        た。新婚旅行で汽車に座る二人、前夜は初夜だから肉体関係があったことを動作だけでわか
        らせる。なんて官能の世界もあったようで、それを知った後そのシーンを何度も観直したこ
        ともありーの。真面目なだけの監督じゃありませんぞ。なんてことはどーでもいい。問題は
        天ぷら屋でした。

         天ぷらを揚げるのは時間が掛かる、だから店内には小冊子が用意されていて、これでも読
        みながら少々お待ちくだされの心遣い。格別話す事もなく、我々夫婦は隣りの席にいる家族
        をそれとなく見たり冊子に目を通したり。この雰囲気がまったく小津的世界なのです。交わ
        す言葉もなく静かに時が過ぎて行く。理解し合った二人なら話す事はなくてもいいわけで、
        気を遣う何事もなし。こうなるまでには色々あったし、多少の山坂もありました。でもそれ
        は誰にだってあることだし、特別なことでないけれど。
         それにしても、いーじゃありましぇんか、このシーン。と自画自賛。すると、私は笠智衆
        でカミさんは東山千栄子か。そーいえば、最近だんだん固太りになってきたカミさんの体型
        は東山嬢に似て来たと言えなくもない(ゴメンね)。このシーンだけは老境に差し掛かった
        夫婦でなければ成り立たない。若い愛人ではイケマセン。

         かなり若い時分から小津さんの映画は観ていました。でもね、何てったって年齢が違いす
        ぎますからね。理解できるといってもたかが知れてます。子供も一人立ちして、環境や年齢
        が近づいて来た今だから、理解の程度は段違いです。とてもリアルに感ぜられるうれしさ楽
        しさは格別で。いや〜年取るとこんな愉しみもあること、知らなんだ。それも来る時(感じ
        られる瞬間)がわかってるわけじゃなく、日々の生活の中ふとした瞬間に思いがけず感じる
        ものですから、感動に近い思いが湧き上がる。やっと、追いつきました、小津世界に。こう
        なるまでには40年近くもかかってしまいました。

         美味しくいただいた後、メインディッシュの海に行きましょう。目的地は大森ふるさとの
        浜辺公園。こちらも直近までは行けたものの駐車場が見当たらない。ずいぶん遠くに停めて
        歩くこと十数分。海苔の博物館みたいなところに寄り、浜辺に出たけれど。入り江の奥の
        奥。海というよりは潟でしょう、これは。全面の海の向こうは倉庫が立ち並び風情は皆無。
        どうやらカミさんは大海原までとはゆかないまでもせめて水平線が見たかったようで、何事
        もなかったかのように立ち去るのでありました。なんてったって東京ですからな。カミさん
        の実家の丹後半島のようなわけにはゆきません。そんなことわかっちゃいましたが、それに
        しても・・・・・・・・。

         ならば大井埠頭に行きましょう。と、思ってはみたものの、そこだってどんなもんだかわ
        かりません。少し相談して、今日はこのへんで帰りましょ。まぁ、こんなどうってことない
        休日でしたが、私にとっては小津体験ができた貴重なひとときは・・・・・・・◎。

        ちょっと浸ってしまった・・・・・・・・・・・・・・の、店主です。



        八百万の神々

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            彼岸はとうに過ぎたのに暑さはまだまだガンバル。越すに越されぬ田原坂ナンチッテ。ど
          うにも困り果てています。そりゃ、冬よりも夏派ですからいいんですけどね。それも度を越
          しているんじゃないか。このまま、秋を通り越していきなり冬なんて。昔、観ていたTV番組
          「ミステリー・ゾーン」。とてつもなく暑くなってしまった地球、主人公の家族も続々と倒
          れて街も死に絶えて行くみたいな、そんな日が延々と続き、ある時眠りから覚めると恐ろし
          い寒波に襲われて家中凍り付いていて、結局は寒さで人類滅亡。暑さは夢だった、いわゆる
          夢オチだけど、なんかそれを思い出します。

           先日、懇意にしている中目黒のレストランO氏からの留守電。どうやら大量のCDをもらっ
          たらしく、欲しいですか?と。いただけるものならなんでも頂いちゃう店主ですから、むろ
          ん全部持ち帰りました。約30枚のJAZZのCD。音楽の巾が広がるから大歓迎なんだけど、問
          題は中身。ふつうは買っても数枚です。それも、なんらか気になった曲とかですから、中も
          見ないでバサッと買うことはありません。だから、貴重な機会だし、偶然の出会いが期待で
          きるわけなんだけど。はてさて、どげなもん?

           知ってる演者は一人だけ。憂歌団の木村クンの昭和歌謡。聴かないでも見当はつくけど聴
          かないわけにはゆかない。やっぱりね。凄いというか、無理筋とも思える曲もあるけど、そ
          れが嫌ではない。どんどんやってください、どうぞどうぞ貴方の世界を開陳して下さい。そ
          れが歌手ってもんですから。やっぱ音楽はこうでなきゃいけません。売れる売れそうなんて
          ゲームみたいなことは秋元某にやらせておいて、こっちはこっちで楽しみませう聴きませ
          う。そんなことを想いながら聴きました。

           他のも聴きました。いろんな歌手や演奏があります。みんなそれぞれいいんです。比べる
          ものじゃない、比べてはいけません。そりゃ好みもあるから、全部がぜんぶ気に入ったとい
          うことはないけど。音楽に限らず、すべてのコトやモノには神が存在してると思う私です。
          自然界だけじゃなく、家具みたいな人工物だって音楽みたいな無形物だって、♬みんなみん
          な生きてるんだ友達なんだ〜〜〜〜。だからモーツァルトと木村クンは私にとっては同列だ
          し♬トントントンカラリンな隣組ってことになる。すべてに神がおわしまする。神に違いは
          あるけど優劣はない、役割が違うっていうか、そんな感じ。

           でも世界はそうじゃない。一神教も数多あって、それが元のいざこざも昔から絶えること
          はない。宗教に限らず、こういうことはどこにでもあると思うのです。音楽だって一人の演
          者に肩入れしてなにかっていうとそのアーチストの話しをしたがる輩は存在します。それは
          唯一絶対の神を奉る信者のごとし、で。それがどうしたってことでもないんだけど、よく
          飽きないな〜って思うだけ。世の中いろんなミュージシャンがいるんだから、そしてそれぞ
          れの世界があるんだから、視野を広げて豊かな音楽世界をたっぷりゆったり愉しみたいと
          思うのでアリヤス。

           ここで小休止。5連奏CDデッキが届きました。オークションで15000円也。年金支給開始
          記念。次々と買い続けています。充電式ドリル、替え刃式カンナと替え刃とコレ。な〜に大
          したことはありません。質素な生活は筋金入り。これくらいの贅沢はお許しあれ、ね〜八百
          万の神々よ。
           2008年製ですから、私にとってはほとんど新品。パネルもピカピカだし、音もちゃんと
          出ます。これでまた仕事ははかどるな? 今までのデッキはDENONの3連奏、しかも半ば
          壊れかかっていてON即作動させると音が飛んで聴けない。だからいつもONにしておかなけ
          ればならないしカバーもちゃんと固定できなくなって。そんな生活がずいぶんと長かったん
          で、グッドなタイミングの落札。

           5連奏は大きなトレイがスーッと出て来て、5枚のCDが自由に入れ替えられる。やっぱり
          連奏できるデッキはこうじゃなくちゃいけません。早速一階の店に置いて、聴いています。
          5連奏ってことは当たり前だけど5枚のCDが連続して聴けるってこと。これで、どこにいて
          も一日中音楽が流れる環境が整いました。

           とここまで書いて、またしても荷物。じゃなくて、髪を切りに行かねばならない。あ〜ぁ
          暑い中を電車で約一時間。かなり相当薄くなったとはいえ毛髪は伸びる。特にこの猛暑です
          から短髪の限界に挑んでいただきたい。けど剃らないでね。なんてことを言いつつ一時間。
          床に散らばった毛量の少ないこと。情けないぜ、まったく。帰りは、いつもの通りに青山の
          イッセイミヤケの本店に。今月末にウィーンに行くんだけど、友人宅に泊めてもらうからお
          みやげを用意せねばならぬ。ひょっとしたらなにか適当なものがあるかも。

           奥さんのものはこれで決まり!・・・・・と思っていたんだけど
           友人O嬢の手になるアクセサリー。店主自慢の必殺アイテムで大のお気に入り。大きめの
          ブローチです。トロリとした形とシルバーの組み合わせが見事。といっても以前プレゼント
          に使わせていただいたのがおよそ10年前ですから。なにも言えませんぜ。これで決まり!と
          思っていたんだけど好事魔多し(違うか?)とは良く言ったもんで、イッセイミヤケで滅法
          素敵なものをめっけてしまい、あえなく追加購入

           これは何? 先はまん丸 そーなんです タイツなんです 派手な色はじぇったいに喜ん
          でいただけること必定。ウェストの部分はなんだか切りっぱなし。つま先はまん丸。変なん
          だけどイケテマス。薄い生地は伸びるのび〜る。けど着れるかな?

          でもってダンナさんのは
           長〜いなが〜いストッキング。いずれも女性用だけど、この靴下は男性でもいけます。と
          はいえこちらの問題点はその長さ。ゆうに膝が隠れます。これから寒くなるのにどーしたら
          いーのか。女性ならスカートがあるけど、男性はない。ってことはですよ、冬に向かって短
          パンの着用が義務付けられる。ウーム、それってどーなの? 考えましたわい 路上で煙草
          を吸いながら。私だったら短パンを着用するか?ってことです。結局、私だったら着用する
          という判決が下されました。これからの時期、このストッキングを穿いての短パン姿はかな
          りの前衛じゃないでしょうか。よくわかんないけど。長い靴下も短パンもファッションの古
          典。けど、それが秋という季節が伴うと前衛になってしまう。違うでしょうか? それもよ
          し、前衛けっこう。私が好むんだったら彼も好むでしょう。というのが判決理由。

           だからね、私も買わないといけないと思ったわけですよ。それを着て飛行機に乗ってさ、
          行ってさ、会ってさ。最初の対面でそれを見て、家に行ってプレゼントを開けたら同じ靴下
          が包まれている。こんなユーモアを理解し喜んでもらえる相手だと思っての趣向の結果やい
          かに。乞うご期待! そんなこと誰も期待してないだろーけど、私はいいんです。これでや
          ってきたし、これでやってゆきますから。

           ってなことで、八百万の神々の続きは次回になっちまいました。 
           慌ただしくも切ない、なんのこっちゃ・・・・・・・・・・・・・の、店主でした。



          秋の文化祭?

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              友人T氏の愛嬢が通われし神奈川県立多摩高校。きのう文化祭に知人H氏とともに訪れ堪能
            してまいりました。南武線宿河原駅の集合時間は10時、これが前日合唱団のコンサートに合
            わせて9時になり。歩く事10分、校庭はまだ準備で慌ただしい、かまわずズンズンと校舎に
            入り、合唱団会場の第一視聴覚室に。
             生徒は忙しく動き回っているにもかかわらずみんな明るい声で挨拶してくれます。う〜む
            元気やのう。みんな礼儀正しくこちらは清々しい気分になり、聴く前から好感度は青天井。
            席に座り一息ついた時にカメラを忘れたことに気がついて、おっと! あ〜ぁ、明日も来て
            撮影しなきゃいかんかしら。などと考えていたら、コンサートは始まりました。

             久しぶりのコンサートで鳥肌が立ちます。肉声の魅力は素晴らしい。ハーモニーや広がり
            になすすべくもなく。音楽の魅力に浸ります。特に男声は引き締まっていて素晴らしい。ソ
            プラノ女性陣もいいんだけど、私の耳のせいでしょうか、なんか耳障りというか。きっと、
            私の耳のせいだと思います。曲目はバラエティに富み、飽きさせないように振付けもして
            がんばる生徒諸君。登場と退場の演出も好感が持てて、いやはやなかなかのもんです。先生
            も指揮されましたが、控えめでこちらもけっこう。なんたって主役は生徒ですからね。
             で、終わって退室する段になって階段方向から合唱が聴こえて、? と思いながら進むと
            階段の壁一列に団員が並びハミングでお見送り。これはスンゴイ演出ですぞ。プレゼントの
            秘訣は思いがけない時に贈ることと思っている店主は、かなりの感激で。いたく心に残る贈
            り物おみやげでございます。

             次のギターアンサンブル部は一階下、まだ30分ほど時間がある。ならば、近くのコンビニ
            で一服。さて、学校に戻ろうと歩いていたらふとポケットのふくらみが気になって取り出し
            て見たら「カメラ』がね! あったんですよ!! 持ってきてたのね、でもそれすらも忘れ
            ていたのね、アー無情。なんてこったい。おのれのボケにいささか恐怖を覚えます。大丈夫
            かいな。ご飯を食べたのに忘れてしまう、そうなるまでにはほんの一歩。冷や汗が出ます。

             ってことで、これは再入場のパチリ。デカイ看板、がんばっています。

             これがギターアンサンブル部の演奏教室。揃いのTシャツが眩しい。この学校は全館暖房
            状態で、どの教室でもうちわを渡され、いたるところでフワフワ。昔はこれが普通だった
            な、でも暑いな。でも、私の子供ん時にゃあ、どこもこんなもんで。デパートだって冷房
            なんかなかったから、通路に大きな氷柱が並んでいたもん。それを思えばしばしの暑さは
            なんてことはない! それでも、アツイ現実に変わりはない

             狂熱のギターサウンド(室温が狂熱なんだけど)。低音が出ることにビックリ。しかも
            最初がヘンデルの合奏協奏曲ですから言う事ナス。基本はクラシックギターですから昨今の
            刺激的な音楽に慣れている当方には穏やかで流麗すぎると思わないでもないけど、これはこ
            れでしっかりとした世界です。納得しながら聴き惚れてェ〜〜〜〜

             重奏もけっこう。クインテットぐらいの人数だったかな。これは右側で左に数人います。
            右端のでかいギターが低音の源。ネックにフレットがありません。まるでチェロのよう。

             ここで隣りのT氏はささやく。どうも、このギター(多分ギタロンと呼ばれる)を欲しく
            なったようでね。欲しい自分の気持ちに狼狽の色が隠せません。十数本のギターを持ってい
            るT氏ですが、これは知らなんだ。しかも驚くほどの低音が出ますから、手に入れたいので
            しょうが。問題はそれをどうやって隠すのか。むろん、奥様の目からです。大きいし、厚み
            もありますからケースだって一目で今までのギターと違う事はわかっちゃう。どんな素人で
            もわかっちゃう。どーするT氏。それに、製作量が少ないからぜったいに高額であることも
            目に見えています。どーするT氏・・・・・・・・惑っちゃダメ・・・・・なんちって。

             こちらはナイロンの12弦。もらった冊子によるとソプラノギター、アルトギター、プライ
            ムチェンバロギター、プライムギター(一般的なクラシックギターと同じ)、アルトチェン
            バロギター、バスギター、コントラバスギターとギタロン。8種類のギターがあるなんて知
            りませぬ。これらが合奏する音楽は中庸で品が良く典雅で聴き疲れません。喧噪の今、こん
            な音楽に親しむ若者がいることが不思議。

             ギタサンオールスターズがテーマ、そこから導かれたマークはご覧の通り。コンサートは
            無事終わり、最後のお楽しみ吹奏楽会場の体育館に・・・・・・いざ行かん。

             ってことで、酷暑は続くよどこまでも。広い体育館はたっぷりとした暖気に包まれていて
            文句のつけようもありません。ここは、低層に窓はなく乾燥した浴場の趣きさえ感じられま
            す。演奏だけじゃ、ということでセーラー服に機関銃? 暑さにめっぽう強い(かどうかわ
            からないけど)選び抜かれた精鋭のダンスは悪くはない。けどね、汚れきった私の心は、あ
            らぬ妄想の嵐が吹き荒れて正視できないのでアリマス。

             ギター会場の隣室でも浴衣姿の女生徒がお茶屋(まじめなもんですよ)の呼び込みをして
            いたけど、とてもじゃないけど入れない。真面目に取り組んでいるのはわかる。だから、売
            り上げ向上に財布のひもはゆるんでるけど、私の妄想が許さない。あ〜なんてこったい。妄
            想ばかりが右往左往してる私のアタマ。とにかくじっとしてるしかないのでしょうか。よく
            わかりませんが。

             それぞれの楽器に4〜5名、総勢40〜50名。ここでも女性のパワーは権勢をふるっていて
            男子は数名。どうなんだニッポン チャチャチャ 男子 チャチャチャ。なんかチンコは縮
            み上がってるご様子はいたましい。

             これで、今日のスケジュールは終了。この後、ここで行われるダンスの呼び込みに後ろ髪
            を引かれながら、お供の二人は心ここにあらずの態が見え見えで、しずしずと付き従います
            る。ここは健全清潔汚れなき若者の世界、ここからは夜のとばりに包まれた大人の文化祭。
            っていってもまだまだ明るい13:00なんだけど、これからどーするの、われら三バカ大将
            http://ja.wikipedia.org/wiki/三ばか大将

             初めて訪れた宿河原。ひなびた感じはまったくけっこうな。まずは、レトロな酒屋に立ち
            飲みを申し出たところ小母ちゃんに軽く蹴散らされてしまいます。来る時に下見をしていた
            T氏(エライぞ)、帰路まずはここでビールでもという思惑はあえなく霧消。それでは、溝ノ
            口へ。安価で感じの良い寿司屋にいざ。約2時間半、思い思いに注文し、ビールを飲みまく
            り、ではではいざ次へ。と思ったんだけど、なんせまだ陽は高い午後の4時ですから、どこ
            もまだ開店していません。しかたなく、餃子の王将へ。H氏は初めての体験で、味には疑い
            を持つもののその値段に驚き感心しきり。しかも餃子もニラレバも美味しく、ここでまた飲
            酒歓談に話しは尽きず。

             すでにお腹もいっぱい、お酒も充分なんだけど、なんか物足りない。って、H氏ご推薦の
            横浜のブタ料理に電車を乗り継ぎ一直線。久しぶりなんでその店があるかどうかわかんな
            い。でも、もしなくなっていても代替えの店はいくらでもありますぞい。なんと力強いお言
            葉。しかし、お店はちゃんと存在していたのです。
             路地を入ったところに、豚の味珍あり。

             まずは耳(右上の皿)、この時点で脚は食べ尽くされて、尾っぽ(左皿)と舌(中央上)
            が追加で来たところ。右下の黄色はからしを酢で溶いたもの。これで食せよと教えられ、い
            ろいろ口に入れてみるけど、基本はプルプルの食感で味は淡白。この店は、豚の末端部分が
            メイン(っていうかそれしかない)で、いわゆる中央部分の一般的な部位はまったくナッシ
            ング。ここに来た時点で、すでに満腹だし、アルコールも飽和状態ですから、箸は動かず
            グラスは空かず。残すのはいやだと思うけど、どーにもこーにも身体がついてゆきません。

             それじゃお開き! あっという間に文化祭の幕は閉じ、帰宅の途に。店を出て、気がつい
            たのがこのトイレ
             それぞれの店にはトイレはなく、この一角はすべてこの共同トイレが担当。へぇ〜、そう
            なんだ。そーいうことかい。納得の私。いやね、昔飲んでいた新宿でもこういうところがあ
            ったの。そこは、もっと昔「青線」と呼ばれた一角で、非合法の売春地帯。小さな店が長屋
            のように並び、いずれもちっちゃな店の一階は食と飲、必ず存在するこれもちっちゃな階段
            を上ると小座敷があり、そこでは色と淫が供される。という具合でね。

             ここがそうかどうかはわからないけど、当たらずとも遠からずじゃないかいな。ちなみに
            お役所公認の売春地帯は「赤線」と言います。地図に赤い線で囲ったのが名前の由来とか。
            だから青い線で囲ったのが「青線」。さらに白線というのもあったそうな。これは、店を持
            たずの出張売春。今でいうホテトルとかマントルみたいなもんか。なにごとも勉強、めった
            に披露する機会がない話しだけど、知っておいて損はない(ホントかいな?)。

             途中まで一緒の電車でのご帰還。いやいや楽しいひとときを過ごしました。私63才、H氏
            は+4才、T氏は−5〜6才。年齢もほどほど近く、なんらかの形で家具業界に身を置いていま
            すから、話題の種は尽きませじ。日頃学校で若者に接する機会が多い私にとって、まことに
            けっこうな三バカ大将に、

            幸多かれと祈りつつ・・・・・・・・・・の、店主でした。




            秋の気配が、そこかしこ

            0
                9月のなったとたん朝夕めっきり涼しさが増してきました。いささかゲンナリの猛暑も過ぎ
              去ってみれば懐かしさがことのほか懐かしく、まことに勝手なもの。講師をしている学校の授業
              も始まりぐったりばかりはしていられない店主。深更までの録画視聴や読書の癖は抜けないけ
              ど、起床時間は日に日に早くなってきました。自分の気持ちの中からの更生はむずかしく、ひた
              すら外部からの手助けでどーにかこーにかやりくりしている毎日。まったく、寄生木のような。

              ☆しょにょ1
              友人T氏から高校の文化祭へのお誘いがありました。神奈川県立多摩高校。ここのギター アンサ
              ンブル部は日本一ということで、それを鑑賞させていただくのが一番の目的です。先ほどHPを
              見てみたら、なんと4年連続で第一位とのこと。期待はいやがうえにも膨らみます。むろん、行
              くつもりでしたが、ますます・・・・・・募るばかり。
              http://tama-guitar.squares.net/club/events.html

              遠くて行けない方も多いでしょうが、ご都合のよろしい方如何でしょうか?
              たまには、高校の文化祭もおもしろいもんでっせ。

              時間がないので、今日はこれだけ・・・・・・・・・・・・の、店主でした。

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