そして、松山恵子だ

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     連日、物故された方の登場で恐れ入谷の鬼子母神。なにも、懐古趣味ってワケ
    じゃない。亡くなってはいるけど、今もアタイのココロには脈々生き続けて居る
    方々の一人なんだ。いえね、とある方が私の車に同乗する機会があって、そん時に
    カセットで流れていたのが松山恵子でさ。その、とある方は気に入っていただけた
    らしく、その後「いいね!」と連絡があったんだ。そんなキッカケがあって浮上
    したのが「お恵ちゃん!!」ってこと。もともと、アタイも大ファンだったけど、
    残念ながら時代的にずれてるから後追いファンになっちまったって次第。

     それ誰? って若い方は言うんだろう。そんならまずは、若い時の歌声を聴いて
    いただきやしょう。ってことで「未練の波止場」、どうぞ〜〜〜〜。これが若い
    時だ。で、こっちはその後の「未練の波止場」。ど〜です、ずいぶん上手くなってる
    と思うのはアタイだけか。衣装もいささか趣きが異なってきてる、ダンゼン私は
    後者を推すんだけどさ。

     で、アンコ悲しやだ。YOU-TUBEからの拝借画像だけど、次々と画像が連なって
    出て来るから、この曲が終わったら切ってね。どうぞ〜〜〜〜
    なんで「お恵ちゃん!!」ってかけ声がかかるか、そもそもの発端は江利チエミ
    だったんかい。江利チエミ? ほら、美空雪村江利の三人娘、アレですよ。いや
    だな〜知らないの? ああ、そうかいそうかい、勝手に調べてくれや。

     そして、だから云ったじゃないの。司会との受け答えで彼女の人柄が一発で
    理解出来るってもんだろう。無邪気であどけない、明るく元気一杯、むろん唄は
    うまいし声も出てる、言うコトなし。アタイのアイドル一番星だ。ほれ、この通り
    これも次々と画像が流れるから要注意だ。
     芸能生活50周年ってことは、ゆうに60才は超えてるってことだ。ここで
    思い付くのはティナ・ターナー。アメリカの歌姫、アイドル一番星! どちらも
    私には共通点が多いように感じられて大大大好き!!。東の松山、西のティナ、
    私にとってはまさに憧れの東西そろい踏みといったところだ。まずは、ティナの
    60才バースデイ・ライブから「スティーミー・ウィンドウ」を観てくだしゃれ。

     共通点はどこかって? 元気という自分の役割をちゃんとわかってて、
    ファンサービスもぬかりなく、なんたって年と共に良くなるんだもんな。これは
    65才のアタイにはなによりの励ましっていうか指針というか燈台というか、ま、
    その、つまりは、こんなように生きて行けばイイという目標なんだ。そして
    ティナの70才のライブて〜と、こんな具合になる。
     これで御年70才、凄いでんな〜、いやまったく。言い忘れたけどさ、
    スティーミー・ウィンドウの意味わかる? 直訳すれば「窓が曇る」ってこと
    なんだけどさ、じゃ何の窓?かって〜と、車の窓。ん? いやいやそこまで
    言わないと理解でできんのかいな。マジで! じゃしょうがない、ダサイけど
    説明しちまおう。車の窓が曇るのはズバリ、カーセックスのこと。経験ある方
    ならばわかるでしょ、あっという間に曇っちまうんだから。そんな歌をですよ、
    60才でも70才でも歌うんだから、ヒデキカンゲキ!!!!

     ってぇことで「お恵ちゃん」だ。なんといっても最大のヒット曲といえるのは、
    お別れ公衆電話だろう。違うか? 異論をはさむお方はおられようが、これは
    譲れませんよ。なんたって、なにがあってもデス。それがコレだ。ええでんな〜
    ウットリでんな〜。彼女のウリは、なんといってもド派手な衣装と歌との
    アンバランス。これじゃなくっちゃファンは納得しないだろ。きっと、ファンが
    喜ぶことを考えた結果、辿りついた演出に違いない。知恵と工夫を絞りにしぼり、
    汗と涙で出来上がったスタイルに相違ないだろう。

     そして最後、この番組はNHKの特番で観たアタイ、涙が滲んで困りもうた。
    ガンに侵され余命いくばくもないお恵ちゃん、観客と歌手が一体となった舞台は
    まったくもって素晴らしい。たんなるお涙頂戴ではない、彼女にとってお客は
    家族も同然、だからの告白だ。いままで自分を支えてくれたお客さんに感謝の
    ココロをいっときでも忘れたことがない彼女にしてみれば、ガンの病を知らせない
    ことは裏切りのような感情であったことだろう。女の劇場

     とまぁ、こういうことでね。書かずにはいられなかったアタイのココロを
    察していただきたいんだわさ。そこで、とある人だ。私の観るところこの方の
    本質は、この両者(恵子&TINA)にあるんじゃないかと思うの。他人のことを
    とやかく口出しするのは憚られるけどさ、言っておきたいワタシのココロってね。
    あなたは、この両者に通じる魅力が最大のもので、ひょっとすっと最強かも、
    なんてことを思うているのですばい。ナンチッテ。

    おかげで久々に堪能させていたいて多謝多謝・・・・・な、店主でした。

    今さらながらの原田芳雄

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       仕事?も一段落、さて、なにをすんべえか、と思えども、一向にやる気が
      出えへん。困った、ふと棚を見れば「寝取られ宗介」が目に入る、ってことで
      観始めたワケ。しばらく前に入手したけど観る機会がなく、脚本はつかこうへい、
      監督は若松孝二、主演は原田芳雄と藤谷美和子。

       これが良くってさ、いささか仰け反ってしまったアタイ。良く出来た映画は
      ゴロゴロある、それを私が観ていないだけ。なんてこったい、ぬかったわ、ったく。
      つかさんの才能は存じ上げてる。けど、ちゃんと観たことはない。主に演劇での
      活躍だったからね。一度も劇場に足を運んだことはないんだ。そんなアタイが、
      この映画だけであれこれ言っちゃ失礼極まりない、けどね。時流に背を向けるのが
      すっかり身に付いているから、リアルタイムにはいつも乗り遅れる。この映画だって、
      92年公開だから、すでに22年も前のこと。出遅れるにしても甚だ過ぎるじゃんか。

       筋もいいし、役者も揃ってる。ちっちゃな劇団が地方を巡る道筋で、彼女を
      寝取られ続ける宗介、あふれるほどの人情としたたかな経営手腕、演じるのが
      原田芳雄なんだ。インチキ演目なれど民衆のココロに添いながら、虚構の世界を
      熟知しつつも、その中で涙と笑いを織り交ぜての筋立ては見事なり。まったく
      つかこうへいの面目躍如なんだろう。しかも、舞台とは異なり映画という広い
      世界での表現ということも心得ている。旅劇団が彼方此方渡り歩く風景や土地土地
      の人々も、物語を誘うに充分だ。特に、最後のシーンはジーンときちまったぜい。
      舞台背面が取り払われるのは、かの赤テントでは常套手段、舞台という虚構の
      世界と現実の世界が一瞬にしてぶつかりあう見事な演出。ってことは、これは
      赤テント率いる唐十郎状況劇場へのオマージュ? なんてこと思ってしまう。

       そしてなんといっても白眉は劇中、原田芳雄が女装して唄うは「愛の讃歌」。
      これが絶品でね、このシーンだけでこの映画を観る価値は充分にありますぞ。
      どうですM野井さんM井さん、これ観ルッキャないっすよ!! 原田芳雄で
      思い出されるのは「たとえば、愛」。1979年だから33年前、脚本は倉本聰、
      主演は大原麗子、津川雅彦、そして原田芳雄。これが忘れられず、また観て
      みたいと切望するも、観れるのはCSだけらしく、でも、これを観るだけでも
      契約する価値だろう、私にとってはそれほどの名作なんだわさ。ラジオの
      DJが仕事の大原麗子、語り口と声がなんたって抜群なんだけど、その番組の
      テーマ曲がビリー・ジョエルの「THE STRANGER」でさ、ピアノと口笛
      を聴くたびにこのドラマがいまだに蘇ってしまうの。

       アタイのココロに残るこの二作、いずれも原田芳雄だ。いまさらながら
      素晴らしい役者だったと思っておるわけでござる。

      しばらく原田芳雄のオッカケするだろうなぁ・・・・・な、店主でした。

       

      忙殺トルネード

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         ここんとこやったら忙しくてブログを書くヒマなかったんよ。どうしてこんな状況に
        なっちまったんだろう。ま、自分が蒔いた種だし予想されてたことだからイイんだけど。
        忙しさの一つ目。以前から進めていたデザイン・プロジェクトの作品をストックホルムで
        開催されるファニチャー・フェアに出展応募する締め切りが9月22日でね。おおよその
        構想は出来上がっていたけど、いよいよってことで二日で仕上げ、写真に撮って、データ
        を送る段になって、データが重すぎて送れないことがわかり、あ〜してこ〜して、色々
        やってはみたものの、やはりムリ。パソコン知識は6歳児程度だから知恵も湧かなきゃ
        知識もからっきし。どうしようもないから担当者に写真そのままを直接メールで送り
        つけたワケ。
         
         私だけのことではなくメンバーもいるからあまり公開はできない。差し障りがない
        程度でチラ見せご容赦。

         なんのことだかワカランでしょ。一部分だからな、これで全容がわかったら凄い!
        椅子の一部なんですわ、コレ。

         これは違う椅子。この二つでストックホルムの家具展示会に応募したのよね。

        その間に、去年応募したハーフェレ社学生コンペに締め切りが24日でさ。作品ボードは
        A2、全部学生がやったんだけど発送が間に合わず、私の家で荷造りして直近の郵便局
        に持ち込んだのが夜の11:00。本局は24時間対応、当日の消印がデッドラインだから
        こうするしか方法はない。これも私の作品ではないから公開は憚られる。とはいうものの
        チラ見せならばよかんべえ

         メンバーは4人、まずは土台作り

         布を切断し

         縫い合わせて

         こんなもんデキヤシタ

         A2サイズの紙に作品を説明するんだけど、今回はちょいとふざけ過ぎたかなと
        思わないでもない。でもな、学生による学生のための作品だからこちとらが口出す
        ことではないわな。学生が思いっきりやった作品できればなんらかの賞が与えられる
        ことは望むけど、審査員の方々の考え次第ってことだから静かに待つしかない。

        一方のストックホルム、数日を経ずして展示方法を教えてという返事が来て、昨日
        ざっくり作って再送。もう毎日こんな調子でね、なんも手につかない。地下にこもって
        作業して、ご飯作って、食べて、また作業の繰り返しで。そして今朝だ、メンバーで
        NY在住のI田君から展示方法の別提案があって、それも送っちゃえってことに。数回の
        やりとりはfacebook、イヤ〜便利な世の中になったもんだと痛感するアタイだし。


         こういう感じで展示したいとアタイの考え。きわめて短時間で模型を作って、中には
        なにが?それは言えねえのダス。

        って今日はこんなとこで失礼・・・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

         

        いつのまにか立ち位置が変わっとる

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           なにごとも長くやってるといつのまにか己の立ち位置が変わってること、あるし。
          店主の場合は、友人だ。あまり友達が居ない、とはいえこの歳になるまでにゃ数人の
          友達は存在した。けど、長続きしないんだ。どうしてなのかな? 期間限定(高校
          とかさ)ならばしかたないってこともあるけど、社会人になっても同じ事繰り返し。
          飽きっぽいからなのか? 相手の考え方の根ッコがイヤになっちまったのか? 
          それとも私自身が変わったからなのか? ま、親しくなり始めた時は漠然と感じが
          イイとか話が合うとかでよかったことが、いろいろ話していくうちに相手のことが
          よくわかり、それで付き合いを辞めたくなっちゃう、自然と離れて疎遠になる、
          そういうことなんだろと思ってるわけなんだわさ。ま、それはお互い様なんだけど。

           先日、ネット上で鈴木邦男さんの「愛国問答」を読んだ。これだ。数少ない
          ネット上の愛読記事。ガチガチの右翼だったらしく、一水会の代表もやってた。
          一水会結成当初の鈴木の活動は、現在のような左右を越えた前向きな活動ではなく、
          暴力的な行動右翼そのものであった。当時
          進歩的文化人と呼ばれていた著名人へ、
          片っ端から仲間たちと電話をかけて「殺すぞ」と脅迫したり、自衛隊の駐屯地で
          ストリップが行われると聞けば、街宣車で門扉に突入する等の過激な活動も
          行っている。ただ
          井上ひさし宅に脅迫電話を入れたところ、逆に歴代天皇初代から
          現任まで全員の名を暗誦されるなどして「返り討ち」に遭い、奇縁ができたという
          エピソードもある
          [2]

           紹介文を読んでみたら、こういう人なんだな。子供の時に聞いた説教強盗を
          思い出してしまった。泥棒に入って、家人に「ちゃんと戸締まりしなくちゃダメ」
          なんてことを正座させてこんこんとお説教するみたいな。そういや、風俗に行って
          「こんなとこで働いちゃダメ」なんてこといいながらお触りするお爺もいるとか。
          なんか、そんな感じ。それにしても井上ひさしじゃ相手が悪すぎるぞ。

           そんな鈴木サン、こんなことも書いている。う〜む、予想はしていたけど・・。
          そういうことになっているわけかい。ガチガチの右翼だったけど、もともと
          資質があったのか右傾化の今じゃ気が付けば立ち位置がすっかり様変わり。
          右からは転向と言われ左からは右翼のくせに変な奴っちゃと。言ってるコトは
          まことに真っ当だけどそう言われてしまう。お心うちお察し申し上げたい
          気持ちでいっぱいダイ。

           それにしてもさ、こんだけ世界が狭くなってきてるのにお隣さんと仲良く
          しなくちゃやってゆけないんじゃないの。そりゃ昔は、隣りとの間には垣根が
          あったり塀があったりして距離はあったけど、今じゃ薄い壁だけで隔てられてる
          のが当たり前だし、天災で体育館に避難なんてことになれば薄布一枚、あるいは
          なんにも隔てるものがない状況だってあり得る。交通機関やネットで地球は狭く
          なっている今日この頃、直近の隣国とケンカしてどうするって思うんだけどなぁ。

           万一戦争にでもなった日にゃ大変でっせ。血肉吹き飛び遺体散乱腐臭なんて
          当たり前、それもこれも覚悟してのことなのかい? いや、オレだけは行かない
          と思ってるんじゃないか。その昔「夜と霧」を観たことがあったけど、あんな
          ことはじぇったいにイヤでっせ。ユダヤ収容所のドキュメンタリー映画だけど、
          屍体をブルドーザーでガサ〜と穴に落とすシーンなんておぞましくて正視できる
          わけがない(でも観たけど)。髪の毛で絨毯作ったり、皮膚で照明のシェード
          作ったり、金の入れ歯やメガネなんかも山積みで、もうマジでこの世のものとは
          思えない。悪魔の所業てんこ盛りなんだわさ。

          そういうこと言うと、あれはヒットラーだから特別とかなんとか言うんだろう。
          でもね、アタイは幼少のみぎりに「三光」なる本を読んで覚えとるけんね、
          しっかり。三光とは、焼き尽くし、殺し尽くし、もう一つは忘れてしまったけど、
          そういう意味だ。日本軍がアジアで行った虐殺行為と記憶してる。片手で首を
          持ってニタニタ笑う兵士、藁なんかを切る押し切りで首を切断、傍らには切断
          された首が転がってる、なんて写真キッチリ脳裏に焼き付いているかんね。それも
          事実に反してるなんてこと言われちまうんだろうけど、覚えているものは
          しかたありやせんや。

           戦争は国と国とか最近じゃテロリストとか、ま、けっこう大きな組織同士な
          ことだけどさ、アタイはもっと小さなことが問題なの。大体、人が死んで腐った
          臭いを知ってる人居るんだろか? 死んでウジがどこに湧いて出るか知ってる
          んだろうか? 死んだ後どれくらいの時間でウジが出現するかわかってる
          んだろうか? 戦争ってのは戦いですから死人は出ます。それも一人や二人では
          ありませぬ。そこで問題なのは、それら死人を自分で対処出来るの?ってこと。
          とくに臭いは強烈です。忘れられるもんではナイ! きっと戦争後の心の傷に
          悩んでいる兵士たちも臭いは大きな問題として残ってるんじゃないかと思うんだ。
           かくいうアタイは知ってるからさ、あんな経験二度とゴメンだからさ。腐屍体
          を現認したわけじゃないけど、臭いは実体験してるからさ。そんなこんなを
          承知した上であれこれ敵対視したり、戦争ににじり寄っているんだろうね、と
          言いたいワケ。

           そんなことは世界中のどこにでも転がっている話なんだろう。だから、
          ヒットラーであれポルポトであれ日本軍であれ、私の中には同じような共通の
          ココロがあるにちがいない。それは人類が共通のココロなのかもしれないんだわさ。
          むろん、だから仕方ない、誰でもやる可能性はあるから、赤信号をみんなで渡れば
          コワくないなんてことは言いたくはアリマセンよ。前記事で紹介した「性の進化論」
          も、人類が戦争を起こす理由も述べているわけだけど、事実相変わらず戦争に
          すり寄る現実はあるわけで。ともかく、どんな人間であれ残虐なココロを
          持っているという、そういう想像力が欠如している方は、平気で過激なことを軽く
          言っちまうんじゃないかしら。

           こちとら、機械で指先を5ミリ削って、一度縫ってから肉が盛り上がるのを
          待って、再度開き、骨をペンチ状の道具でパチン!と切り、その衝撃が肘に来て、
          えもいわれぬ悪寒に怯え、盛り上がった肉で骨を包み込み、再再度縫合する、
          この程度のコトでギャースカわめく程度のちんこい♡の持ち主だからさ。腿を
          切り落とされたり、ハラワタが飛び出たり、なんてこと考えただけでキンタマ
          縮み上がるってんもんですよ。

          深爪でさえ恐いんだからさ・・・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

           

          性の進化論

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             元はといえば8月28日号・週刊文春。あの立花隆が私の読書日記で「面白いという点
            では、圧倒的に面白い」と言わしめた「性の進化論」なる本。ならば買わねばなるまい。
            500ページほどで3360円、著者はC.ライアン&C.ジェダ、訳者は山本規雄氏。

             本書の公式サイトのFAQ(よくある質問)の第一問は、
            「多くのカップルにとって、性的な一夫一妻を長期にわたって保つのが、これほど
            困難なのはなぜですか?」
            なのだが、これについて立花氏は紹介文でこう述べている。

             おっとォ!なんて正直なんだ、好感度倍増!なかなかこういうふうにオープンには
            書けないもんだ。


             近くの書店で買い、むさぼり読んでる最中。単に人類にとってのSEXだけじゃなく
            広く人間そのものの在り方にまで言及してる、今読んでるのは「戦争」について。
            人類は元々戦いを好む種なのかどうかってことを、あらゆる文献や実験観察の資料を
            駆使して解き明かそうってコトでさ。チンパンジーは好戦的だけど、ボノボは平和
            主義者、で人間は?ってね。でも、チンパンジーにしても好戦的なる確証を得た
            実験そのものが大きな問題を孕んでいて、果たして野生のチンパンジーが凶暴か
            どうかは疑問符がつく。そのことを解き明かすためにはSEXも検討せざるを得ない
            ってわけなのよね。


             比較的新しく発見されたボノボについてはまだまだわからないことがたくさんある。
            しかし、人間との共通点も多いんだ
            1 人類のメスとボノボのメスは、月経周期の全期間を通じて交尾する。授乳期、
             妊娠中も同様である。
            2 人類とボノボの赤ん坊の成長は、チンパンジーよりもはるかに遅い。
            3 人類と同じように、ボノボのメスは出産後すぐに集団に戻り、数ヶ月のうちには
             交尾を再開する。
            4 ボノボと人類は、多くの異なる性交体位を楽しむ。ボノボのメスは腹と腹を合わせる
             体位(正常位)をより好み、オスは背後からの挿入をより好むように見える。
            5 ボノボと人類はしばしば、交尾中に互いの目を見つめあったり、互いに舌を奥まで
             絡めるキスをする。チンパンジーは決してしない。
            6 人類とボノボにおいては、女性外陰部が身体の正面のほうを向いているが、
             チンパンジーやその他の霊長類ではむしろ背面に向いている
            7 人類とボノボにおいては、セックスの組み合わせはきわめて多様に変化し得る。
             この二種においては同性愛はありふれているが、チンパンジーにおいては稀である。
            8 チンパンジーおよびその他の霊長類においては、性的活動は何よりもまず生殖を
             目的とするが、ボノボと人類はセックスを社会的な目的で利用する(緊張緩和、
             絆形成、紛争解決、エンタテインメントなど)

            などなど、ということなんだけど、種の維持の為の性行為が人類のさまざまな
            営みの中のひとつで、それもこれもひっくるめて人類の本質に迫ろうって
            ワケなの。ま、そうでなきゃ立花氏がオモロいなんて言うわきゃないんだけど。

            で、本の末尾にもある第一問の答えはて〜と
            『いくつかの要因が重なり合ってそうなっているんです。人類は一つの種として、
            性的な目新しさに反応してしまうように進化してきました。新しいパートナーに
            心惹かれる傾向と、慣れ親しんだ相手にはさほど反応しない傾向とが相まって、
            われわれの祖先は危険を冒してでも、自らが生まれた小さな狩猟採集社会を離れ、
            新しい集団に加わったのです。遺伝という観点から見れば、このことには利点が
            あります。近親姦を避け、遺伝子を健全に保つということです。
             もう一つ、西洋人のほとんどが「恋に落ちた」ことを理由に結婚するのが問題です。
            恋愛は、幸せな一時的な妄想として楽しむべきものであって、永遠に続くことを期待
            すべきものじゃありません』 

             
            このFAQは、著者が本の論点をインタビュー形式で簡潔にまとめられているもの、
            だからこの質問を見ればおおよその内容が理解できると思って、
            2   どうしてあなた方は「性的な」一夫一妻と言うのですか? 一夫一妻は性的に
               決まっているのでは?
            3   あなた方は、人類は最も性的な種だと言いますが、なぜそう言えるのでしょうか?
               そうだとすれば、人間というより、まるで動物のように聞こえるのですが。
            4   あなた方の言うように、一夫一妻が仮に人間にとって「自然」ではないとしても、
               われわれは理性を備えているわけで、自由意志でどう生きるか自分で決めることが
               できるはずです。そうであれば、一夫一妻を選ぶことがどうしていけないので
               しょうか。
            5   一夫一妻は、もしかすると人間にとって自然ではないのかもしれません。でも、
               恋愛についてはどうなのですか?
            6   要するにあなた方は、誰もが「開かれた結婚(オープン・マリッジ)」をすべきで、
               さもなくば結婚なんか、すべきではないと言いたいわけですか?
            7   あなた方は結婚されているんですよね? 本書で指摘されている問題については、
               どう対処されているんですか?
            8   結婚はあらゆる人類社会に普遍的であるという話を、これまで何度も読んだことが
               あります。もしも一夫一妻がわれわれの自然でないのだとしたら、これはどういう
               わけでしょう?
            9   愛について、神経化学によって明らかにされたことはどうなんでしょうか?つまり、
               愛する人の写真を見ると、神経伝達物質(とくにドーパミン)の値が上昇し、脳の
               特定の部位が活性化することが研究によって示されていますが、これは男女(ペア)
               の性の形成が、われわれ人類にとって自然であることを証明していないでしょうか?
            10 あなた方はダーウィンについていろいろと書かれていますが、ダーウィン進化論に
               反対なのですか?
            11 中年男性が若い女性との浮気に走る危険性は、きわめて高いようですが、それは 
               なぜでしょうか?
            12 (上記の答えに対して)男性が、結婚することを恐れる理由もそこにあるので
               しょうか?
            13 われわれの性的な進化について、われわれ自身の身体からわかることがあるので
                 しょうか?
            14 あなた方の主張が正しいとするならば、どうしてすべての産業化社会が、
               少なくとも公的には不倫を禁じているのでしょうか?
            15 異性愛者の隣人がセックスをしているとき、ほぼ決まって女性の声の方が大きく
               聞こえてくるのはなぜなんでしょうか?
            16 人間はその本性として、戦争を好むのでしょうか、それとも平和を好むので
                しょうか?また利己的なのでしょうか、あるいは気前よく分け合うのでしょうか?
            17 われわれは祖先よりも、はるかに健康なのでしょうか? 何と言ってもわれわれの
               祖先は三十代までしか生きられなかったのですから。


             書き写してみたけど、ふぅ〜、たいへんだ。お年頃のアタイ、とくに問11が気になる。
            読んで?、そうかな〜? そういう気もするし、否定したい気もするし、ワカラン??
            というのが正直なとこ。

             こんな広大深遠なる趣旨を目論んでいる本だけど、こちとら単にSEXのことだけでも
            それなりに深遠で広大な興味好奇心を抱いているし、今までの寄せ集め知識を照合する
            目的もあるんだわさ。で、まずはチンコの部分から読み始めたと思ってくんねえ。

             人間、ボノボ、チンパンジーの比較図。三者ともに男女の体格差は少なく、チンコの
            サイズ、SEX体位、睾丸サイズ、などが一目瞭然。いわゆる向き合ってのSEXは人間と
            ボノボだけときたもんだ。ちなみに、

             ゴリラ、オランウータン、テナガザルの比較図。テナガザルを除いて男女体格差は
            大きく、それはSEXするためにオス間闘争があるためとのこと。ならば、体格差が
            少ない我々人間はどうなんだ。SEXのために闘争することはあまりない、けど闘争の
            場はちゃんと用意されている。はて、それはなに? むろん精子間の闘争だい。他の
            先着の精子を取り除く為にピストン運動、チンコ先端の出っ張りは女性性器内を真空
            にして他の精子を掻き出すため、とね。う〜む、なるほど。でも、これは知ってた
            ことだ。むろん、睾丸も大きな役割を果たしている。男にしかわからないことだけど、
            睾丸を蹴られたらとんでもなく痛い! そんなリスクを犯してまでなんで体外に
            ぶら下がってるんだろう。それは、なんといっても大量の精子をいつでも排出できる
            ようにしとくためなんだ。

             ・・・・・・最後に、進化生物学者のリン・マーグリスとドリオン・セーガンの
            推論を挙げておこう。人間の「生殖器のチューンナップ」は、「精子の性能の大幅な
            向上によって」さらに拍車がかかった。これは「ある種の競争」が存在しなければ
            価値のないほどのものだ。別の言い方をすれば、人間の生殖器は「性能が良すぎる」。
            「生殖器のチューンナップ」、「精子の性能向上」。これぞ私たちが今語っている
            ことだ。
             精子の性能がどれほどのものであるかは、人間の射精で、最初の噴射と最後の
            噴射の違いを見れば明らかである。人間の射精はふつう、3〜9回に分けて噴射される。
            この「分割射精」を分析するために、上手に工夫して噴射ごとに採取してみると、
            最初の噴射には、さまざまな種類の科学的な攻撃から防衛するための化学物質が
            含まれていることがわかった。どんな化学的攻撃か。女性の性管に存在する白血球と
            抗原については今はおくとして(これについては後ほど詳しく見る)、他の男性の
            射精した精液のうち、最後の噴射に含まれる化学物質から、自身の精子を防衛する
            のである。最後の噴射には殺精成分が含まれていて、後から来る者の進出を妨げ
            ようとするのである。別の言い方をするなら、他の男性の精子との直接的な競争の
            前哨戦として、精液の中の化学物質が、最初の方の噴射では防衛に、最後の方の
            噴射では攻撃に役立っているわけである。

             
            チンコもさることながら精子にだって、というわけだ。こんな理論展開があらゆる
            ところで述べられていて、全文あらゆるところにスキは見当たらない。しかも多岐に
            わたる内容だから一度読んだ程度で理解できるはずもなく、再読中ときたもんだ。



             先着精子を掻き出すためにはピストン運動が不可欠、でもってストロークが長いほど
            掻き出せる可能性は高まるわけだから、人間のチンコはデカイと。

             そして時間が長ければ膣内も真空になりやすいから、こうなる

            チンコのみならずマンコだって負けちゃいない。と、書きたいとこだけど整理が
            追いつかず。なにから書いたものか思案投げ首。どだいアタイなんかがまとめること
            なんかできるはずもない、広大無辺な内容なんだわさ。悲しいかな、この程度の紹介
            しかできませぬわいな。それにしてもこの本、間口は広いし奥は深い。

             最後に、
            E・J・ウィルソンによれば「人類の遺伝子が辿ってきた歴史について、われわれが
            推測し得る限りでは、セックスをめぐる道徳はもっとリベラルであって良いはずだ。
            性行為は何よりもまず、絆を深めるための手段であって、繁殖手段と見なすのは
            二の次であって良い」
            これ以上うまい言い方はないだろう。本当の父親であると
            確信することが大した問題にならないような、互いに関係を持たない複数の社会に
            おいて、人間のセクシュアリティがもともと絆を深める方法として発達したのだと
            したら、人間の性の進化をめぐる通説(スタンダード・ナラティヴ)は通用しなく
            なる。女性は、セックスを一人の男性に許すことによって、その男性から子育てや
            食料や保護やその他さまざまな助けをずっと得てきたのだと決めつける説は、物事の
            順序を取り違えていることになる。女性が、そんな取引をする必要を感じていない
            社会が存在する以上、その説は崩壊する。そうなると、われわれがどのようにして
            現在あるような状態になったかということに対する、もっともらしい説明だった
            はずの通説は、むしろ、現代の道徳というバイアスを科学のように見せかけて、
            遠く離れた千史時代のスクリーンに投影しているにすぎないものであることが
            露呈する。つまり、現在を合理化するために、過去をごまかしているというわけだ。
             

            あ〜チカレタ、紹介はこれが限界、ほぼ一日かかっちまったわ。未整理だから
            わかりにくいとこもあっただろうけど・・・・・・
             
            許してちょ・・・・・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

             

            MANYFOLD

            0
               当ブログの愛読者M嬢よりの耳より情報、今年訪れたベルリンのMANYFOLD
              facebookでファクティオのことが載ったんだと。う〜む、ウレシイじゃないか。
              チェックしてくれたんだな、で、翻訳して読んでもいただけたんだな。日本に帰って
              きてメールは出したんだけど返事がなく、こりゃ嫌われちまったのかいな、と思って
              いたんだ。そしていつしか忘却の彼方ってことだったんだけど、ひょっこり顔を出し、
              ってな感じで。ついでにあちらのことが載ってる記事を拝見、どうも改装したみたい。
              ふ〜ん、そうなんだ。私が訪れた時と見比べてみようと思った次第。


               手前の冷蔵庫は同じ、右奥に半分だけアンプが顔をのぞかせてる。LUXだ。前は
              SONYのチューナーの上に乗っけてあったけど、今は上にケースが。なんのケースだろ。
              スタッフが操作してるコーヒーメーカーも以前と同じように見える。

               左壁は前と同じ、本のページを貼り、最上部はクルルと巻いてある。これはかなりイイ
              からそのままなんだろう。チューリップは生花じゃないかもしれない。手作り造花の
              ような気がするけど。どうなのかな? 黒板の文字、縦書きじゃん。こうしたかった
              んだろ、きっと。

               卵の殻の一部を破って中になんか(聞いたけど忘れた)を入れて紙で塞いだモノ。
              商品です。イラストから判断すると紙吹雪かしらん

               紐のように見えるけどワイヤーかな? 紙片を吊ろうってことだろう

               奥に続く部屋の最深部にあるキッチン。撮影するんでキレイにしたのか?

               多分、店に続く中二階にあるんだろう、コレは、はて? ちょっと見洗濯機を模して
              いるようにも見えるけど、最上部にあるのがホットボンド?だから、きっとこれは
              作業台なんじゃないか。でも、テーブルの中央部に穴が開いてるからおもちゃ入れ
              なのかもしれない。?、下にキャスターがある、片方だけだ。左をちょいと持ち上げて
              移動するってことかい。左に取っ手が見えるもんね。それにしても、なんかオモロい
              ファニチャーだいな。色といい形といい無理してないのが気持ちいい。

               ニットの豚か?、しっぽがクルルとなっててかわいいなぁ。手前は亀だろう。配色が
              いいなぁ

               これも商品なんだろう。ニットの帽子? あるいは蛸(タコ)かな。用途が
              わからニャイ。気になるなぁ

               ユニコーンだし。かなりイイでずぞ、コレ。カンタンそうに見えてむずかしいと
              思うよ。欲しいなぁ。

               ニットの子供靴下。黒丸ポッチが効いてる。編み方もステキだ。かなりの手練と見た。

               訪れた時にもいたく感心したけど、改めて感心。なんたって商品がスバラシイ。
              きっと凄腕の編み手がいるんだろう。色、編み方、形いずれもウットリしてしまう。
              使う使わないなんてこと関係なく欲しくなってしまいます。あ〜あ、また行きたく
              なってしまったじゃないか。わざわざこの店を訪れるためにベルリンへ行ってもイイ、
              私にとってはそれほど高い評価の店。ムリをせず、自分のスタイルで、売るだけでは
              なく人々が集い憩える空間だ。どうです、Y嬢&O嬢、ここで作品展やってみたら。
              きっと素晴らしい体験になること請け合いまっせ。

              こっちも恥ずかしくないようにしようっと・・・・・・・・な、店主でした。

               

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