閑中忙アリ

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     長く教えている専門学校、二年間の総決算ともいうべき卒業制作、製作のお手伝いで
    学校に通う日々が続き、一昨日ようやく終了。今日が、搬入だ。いまごろ現場では
    てんやわんやの大騒ぎなことだろうて。そんな騒ぎをよそに、こちとら地下でi-tuneを
    聴きながらコーシーで一服のひととき。日頃、なんもしないでグダグダ過ごしている
    中で、ちょいとばかり忙しく動き回ったんだもの、これぐらいの腑抜けもいいでしょう。

     専門学校としては立派すぎる地下の工房で製作に励む学生たち、作品も違えば志しも
    異なる。多くの時間を共にすれば自ずとそれぞれの学生の意気込みが見えて来る。提出
    さえすればいいという学生、自分の能力の限界を追求しちゃおうっていう学生、様々
    なんだ。学生は、なにかしらの目的を持って入学したんだろう。授業では、先生が
    考えた課題を制作し続けたわけなんだろう。それらは相手(先生)の要望に応える
    という制約付きだけど、卒制はそんなこたァ一切なく自由に自分の思い通りの作品を
    作っていいわけで、学生個人の資質や思いが作品の内容や出来映えにモロ見え。

     面白かったのは、他の先生の授業中でのこと。卒業制作の説明パネルのことで指導
    されている脇でアタイは他の学生の手伝いをしていたんだ。この先生の授業は朝9:20
    から始まるんだけど、遅刻する学生が多く、遅れた学生が来るたびに搬入のことに
    ついて丁寧に説明を繰り返すの。あ〜なんて偉いんだ、とね思ったワケ。アタイなら
    いちいち説明なんかしないだろう、キミは遅れてきたんだから、他の学生に聞いてくれ
    と言うだろうな。遅れて来たアナタに構ってるわけにはゆかない、ちゃんと来た学生を
    優先しまっせ、とね。でもまあ搬入3日前だから仕方ないか、作品作りに没頭してて
    つい遅れてしまったということもあるだろう。そんなこんなを考えつつ助っ人稼業に
    励んでいたんだ。

     そしたらば、その先生が驚愕の声を発したわけなのよ。「カーサ・ブルータスを
    知らないの!」
    って。このクラスの専攻は雑貨デザインなんだけど、教室にいる学生
    の一人としてカーサ・ブルータスなる雑誌を聞いた事もなければ見た事もないという。
    デザインを学ぶ学生ならばカーサ・ブルータスを読んでるにきまってる、そんなこと
    確かめることでもないほどに当たり前なこと。そんな思い込みが見事粉砕、で仰天の
    御発声となった次第。わかりますよそのお気持ち、痛いほどに。

     デザインを志す学生ならば、授業以外に雑誌や映像や本などで学ぶことは不可欠な
    ことだろう。以前よりもデザイン業界からの発信力が弱くなって雑誌も少なくなって
    きて専門誌はほとんど姿を消し、いまやブルータスやエル・デコ、PENなどの一般誌
    で情報を仕入れるしか方法はない。にもかかわらず、知っている学生は皆無、あぁ
    なんてこったい、この数誌を知らないってことは、授業以外で学ぼうって意欲はない
    ってことの証。そんな心智の持ち主ならば、自分の作品に対する意欲も極めて少ない
    に決まってる。授業では、与えられた課題についてあれこれディスカッションしてた
    けど、それはうわべだけのこと、内心はあまり興味がなかったってこと? そう、
    実は興味はなかった! そのことが一瞬にして理解されてしまった。考え過ぎか??

     なにもデザイナーになりたいんだったらカーサ・ブルータスを読まねばならない
    と言ってるワケではない。他にもいろんな学びの機会はある。でもね、デザインに
    興味があるんだったら雑誌のひとつやふたつは探すだろうし手に取るんじゃない?
    そのココロがあるんなら本屋に行くだろうし、表紙を見てピンと来るんじゃないか。
    もし、そうしたならば上記の雑誌は間違いなく一読するだろう。つまり、これらの
    雑誌はデザイン入門のための最初の一里塚であって、見逃すことは間違ってもない
    と断言できることに他ならない。
     で、アタイは思うわけだ。多分、デザインを学ぼうと本屋には訪れないんだろう、
    デザインの勉強は学校での授業だけ、それ以外の時間にデザインを学ぶことは
    考えないんだろう、と。薄々感じてはいたけど、こうして目の前に出現しちゃうと
    気落ちしてしまうのもやむを得ないでしょうが。

     その教師やアタイにとっちゃ当たり前なことを学生は知らない。当たり前すぎて
    口にすることもなかった。それが問題なのだろうか? こんなことは知ってだろうと
    いう思い込みがイケナイの? でもなぁ、そうであるならどこまで遡って教えれば
    いいの? 釘は知ってる? ネジとかボルトは? サンドペーパーは? 定規や
    鉛筆やメジャーは? ってなことになるじゃん。デザインの専門的な事柄を教える
    前に、その前提となるあらゆる細々とした事柄を確認せにゃならんのかい。そんな
    ことは出来ませんよ、ある程度(これが問題なんだね)は知ってるだろう、こんな
    ことぐらいは知ってるだろう、そんな知識や経験が共有出来なくなっている時代が
    今なのか。教えている専門学校は特別じゃない、日本のあらゆる学校で起きている
    コトなんだろう。日本の若者のモノ作りの最前線はこのような事実が至る所で
    出来し、教師は慨嘆してるに違いない、とアタイは睨む。

    こんなコト考えるのって年取った証拠か・・・・・・・・・・な、店主でした。

     

    ブラインドリベット

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       数日前の夕方、ネジ類に関して鉄壁の砦ともいうべき存在・ネジの永井を訪れた。
      学生の卒業制作で使う真ちゅうネジを購うために、だ。お客さんに納品し、玄関先で
      立ち話、思いも掛けない時間を費やしたから、閉店数分前に滑り込んだ。求めるネジは
      あっという間に袋詰め、で、屑入れを作るための必需品であるブラインドリベットを
      買い求めた後に立ち話。リペットを何に使うかの四方山話。

       私の屑入れは1.2ミリ厚の薄板二枚を重ねて締める構造なのよね。締めるためには
      リベット、しかしリベットには小さな突起が出る、これがなんとかならんかねとか
      なんとか言ったらさ、店主の永井さんは「ポップ!」と即答。数年前の展示会で突起
      がまったくないリベットを見たと言うんだ。エッ! マジで!! それちょうだい!!!
      ヨダレを流しながらアタイは叫んだ。そんな会社聞いたことない、そんなリベット
      あるなんて今の今まで誰もおせ〜てくれなかったんだも〜〜ん。

       さあ、それからが大変だ。永井さんは携帯で扱っている会社に問い合わせ、その製品
      のことを問い質し、相手が待つ間アタイに商品の説明をし、違う担当者に再度の説明、
      あれやこれや言葉が行き交う。結局、目当ての商品は特定出来ず、またあしたという
      ことになった。それがホントに出っ張りまったくなしリベットであるならば、買うしか
      ない。ってことで、一度買ったフツ〜のリベッター(リベットを締める道具)を返品し
      返金してもらい、帰路に着いたワケ。


       これがリベット。右図にあるように二枚の板を締める。上にも下にもポチ凸が残る、
      これが困るんだ。この突起がまったく出なくって真っ平らになるってんだから驚くじゃ
      あ〜りませんか? 一体どういうことなの、サンプルを見なくちゃ信じられない。

       これがリベットを締めるための道具・リベッターだ。左下のノズル部分にリベットを
      差し込んで赤いレバーをぎゅ〜とすれば、リベットは引き抜かれつつ頭部分が残り、
      二枚の板は固定されると言う寸法だ。

       で、これがPOP。かたちが全然違う。なんたってこっちはエアーが動力だからな。
      コンプレッサーにつないで、リベットを吸引しようって魂胆だ。どうやらドイツ製
      らしく、さすがにやることが違うと感心しきりなアタイ。フツ〜のリベッターは5千円
      程度だけどこっちは十倍はする。展示会で見て興味は持ったけど高額なので諦めたと
      ネジの永井の店主。彼の記憶の片隅にあったコレが陽の目を見る時が訪れたという
      わけだ。

       とにかくリベットのサンプルを見てみないと決定は下せない。厚さ1.2ミリの薄板を
      二枚合わせたとして2.4ミリ、この極薄の間にリベットが埋め込まれることに半信半疑、
      どんな仕掛けで頭が出ない真っ平らな仕上がりになるんだろうと。聞けば最小の薄さは
      1.5ミリとのこと、どひゃ〜でっせこれは。ドイツ製という話しがホントならばですよ
      ゲルマン魂の真価を目の当たりにできるってことでもありますからね、こりゃ見もの
      だわい。

       モノを作るときに考えるのは最大と最小ということ。これは、その昔ヒッチコックの
      映画で学んだことなの。舞台は自由の女神、登り詰めた一番てっぺんにぶら下がって
      今にも落ちそうな犯人、その袖を掴んで助けようとする主人公、しかし肩の縫い目が
      徐々に裂けてきて・・・・・・・・最後に落ちてしまう、なんてシーンがあったんだ。
      自由の女神というアメリカを象徴する大きさと縫い目という極小の小ささとを交互に
      映すことにより緊迫感を表現する、これをカットバックと言うんだけど、アタイはこの
      手法をそのままデザインに移し替えたということ。

       「最大」は、かたちとか材料とかの屑入れを考える最初の出発点、「最小」は部品を
      固定する最後の部品とか道具。言い換えれば、上流と下流とも言える。最初に生まれた
      アイデアは源流のひとしずくみたいなものでとても小さなもの、それがいろいろな考え
      と合流し、最後は海へと注ぎ込む。海との接点というか境い目というか、そこが今回で
      いえばリベットということ。この最後の固定が決まらなければいくら良いアイデアでも
      良品となることはむずかしい。いろいろな考えが集約されて収斂された最後の決定打
      ともいうべきなのがリベットでさ、これがうまくゆけば屑入れはきっと良い商品に
      なるに違いない。と、これは私の経験から間違いのないことなのよね。

       長年教え続けている専門学校でもこのことを言い続けている。だけど、学生達には
      なかなか理解してもらえないんだ。最初のアイデアはいい、作り方も見当がつく、でも
      最後の最後に問題が残りそう、不安や心配を拭いきれない。それを指摘したいんだけど
      肝心の学生がその心配やら不安がわからない。つまり先まで読めないわけ。そうこう
      しているうちに作品は出来上がりつつでいよいよ肝心の最後の部分に差し掛かる。
      そこでハタと考えてしまう。さて、どうやって解決しようかって。でもさ、直前に
      なって考えてもなぁ、打つ手は限られてるってもんだ。選択肢は少ないから、妥協し、
      その結果、完成した作品は隅々まで計算されたものにはならず、弱点がモロ見えで、
      見る人が見ればイマイチどころかイマニ、イマサンの代物と成り下がる。

       せっかくの最初のアイデアを存分に生かす事なく、ほどほどのところで手を打つ
      みたいな感じ。アイデアを生み出したのは学生自身だけど、それをちゃんと育て上げる
      使命もあることを自覚しなければならない。生まれたアイデアは産声を上げた時点で
      学生の手から離れて自立した存在であることを理解しようよ。なんてこと言うけど、
      なかなかね、わかっちゃもらえない。まぁ、若いからしかたないんだけど。多くの
      学生は最初のアイデアをかたちにするだけで満足、もっと良くしたいとかレベルを
      高めたい(同じことだ!)という意識は極めて薄いのが現実。その現実に負けている
      アタイがいる。ヌカに釘、ノレンに腕押しはもう飽きたというのが正直な気持ち。

      柄にもなく、なんかマジメだなぁ・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

       

      飽きること対処方

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         飽きっぽいことにかけちゃ筋金入りの店主、小さな時から落着きがないと言われ続け
        てきた。小3の時、とある事情で転校したんだけど、転校先の先生から「授業中、
        皆が静かに勉強している時に限って大声を出していささか困る」と注意されたと母親に
        言われたことが忘れられない。子供だったからあまり気にも留めなかったけど。

         雀百まで踊り忘れず(意味が違うか?)、私の飽きっぽさはいまだに健在、もう
        治らない年齢になっちまった。昔は、飽きっぽさ=マイナス、持続力=プラスと感じ、
        なんとかしなけりゃならないと思う時期もあったんだよね。ひとつのことをじっくり
        やり続けることができなきゃ立派な人にはなれないし、生きてゆけないぞという
        周囲の雰囲気に押されてもいた。なんとか治したいとマジメな私は考えてもいたわけ。

         でもさ、飽きっぽさ=いろんなことに興味を持つってこともあるじゃんか。つまり
        マイナスだけじゃない、プラス効果もあるんじゃないか、ってことに気が付いてね。
        本業はデザイン関係(恥ずかしながらであることは言うまでもない)だけど、音楽、
        映画、小説、オーディオも好きで観たり聴いたりしてきた自分に多少自信を持っても
        いいんじゃないか、この歳までどうにかこうにかやってこれたことはそれらのコトが
        大きな要因であったことは確かなことだったに違いはなかろうって思ったんだわさ。

         そこで今、こんな私の性格でこれからなにをしたらいいんだろうってなことを思う。
        むろん死ぬまで付き合える確かなコトでなけりゃならない。一番確実なのは、FACTIO
        だ。ここには地下もある。一階の店と地下を有効利用しよう。一階はツマミの店だけど、
        それだけじゃ有効活用には物足りないから、オリジナル商品を置こうじゃないか。
        狭いから大きなものはムリ、ってことでゴミ箱(屑入れ)にしよう。屑入れなんか
        誰も真剣に考えちゃいない、その証拠にいろんな店に行ってもロクな屑入れはない。
        まったく可哀相な存在の屑入れ。部屋には必要だけど、誰も見向きもしない。あれば
        いい、とりあえずこれでいい、と思われているんだろう。ならば、私がというワケだ。

         地下はmazdaluce3000氏の手になるアンプの試聴、商品展示の場所となる。
        そのために代理店を旗揚げしたことはすでに記事にした。私の事務所&作業の場所
        としての役割が主だったけど、これからは代理店としての体裁を第一に考えよう、
        ということでレコードを移動するために棚の改造を行っている最中。スピーカーが
        置かれている前面の壁は氏がレストア&改造したアンプが10台は置けるようになる。
        これだけのスペースがあれば万全だろう。しかもスピーカーはJBL D-123をビクター
        FB-7の箱に組み込み、さらに高音担当のLE 85か175も視野に入れている。

         そしてウィーンのメッチャマッチャだ。おにぎり屋さんでスタートし、いつのまにか
        レストランと化した店は昨年末に売り払って、次なる店の準備に取りかかっている。
        言うまでもないけど売ったといっても赤字という理由ではない。黒字で売却だ。まるで
        雑誌「噂の真相」が黒字ではあるけど休刊したのとおんなじ。飲食が主ではあるけど
        日本文化の紹介(商品販売も)を目的とする路線は変わらないから、日本に出先機関は
        必要、となれば当店FACTIOが適任であるに違いない。なにをするか、なにが出来るか
        わからないけど、にせよである。

         で、一階の店を喫茶店にする案も浮上して来た。喫茶といってもメニューは珈琲だけ、
        サービス極小。目論見はこうだ。ツマミの店や屑入れの店にせよ、mazdaluce3000
        やメッチャマッチャにせよ、それだけを目的にして来店していただくためにはいささか
        気が引ける。でも喫茶も出来るってことなら本来の目的だけじゃなくひとときを過ごす
        ことが出来る要素を付け加えることが出来る。つまり、いくつかの目的を入れておく
        為の容器みたいなもの、あるいは目的を浸すことができる浴槽みたいなイメージ。
        目的っていうほど大それたものじゃなくても喫茶することができるということになれば
        いささか気軽になるんじゃなかろうか、とね。

         こんだけ用意しときゃ、いくら飽きっぽいアタイでも飽きることはないだろ。長年の
        講師生活が絶たれたとしても心にポッカリ穴が開くなんてことにはならないだろう。
        ダブルワークなんてことではなく3つ4つの仕事を同時に進めりゃいい、それがアタイの
        生きる道、飽きっぽさを武器にして残り少ない人生を愉しく過ごす為の器を整備しようと
        思っているの。計画なんか立てたことのない店主だけど、今年はそういうふうに、
        してみたいしてみようと思っているんですわいな。

        そんなこんなで慌ただしい・・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

         

        オールディーズ全開だい

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           なんとなく封印してきたオールディーズに解除命令が下った。過去を振り返るのは
          好きじゃない、ってことで昔聴いてた音楽を避けていたのだ。御年12〜13才ころから
          レコード、カセット、オープンテープ、CDと音源は変遷しつつも、ポップスを聴き
          続けてきたアタイだ。ラジオやTVでたまたま流れてきた曲をひととき楽しむことは
          あっても、ことさら聴くってことはなかったんだわさ。
           
           なんでいまさらってことなんだけど、先日地下の試聴室の機器を整理した際にTEAC-
          Z5000というカセットデッキを繋いだの。コレ、mazdaluce3000師のレストア品で
          いままで一階の店に飾ってあった代物。こしゃくにも二台の車を乗り回している
          拙者、シトロエン AX-GTがカセットしか聴けないから、このデッキで録音しようと
          思ったのさ。それまでカセットは聴いてたけど、ずいぶん昔FMからエアーチェック
          (今じゃこんなコトしないだろけど)したものとか、中古で買ったものばかりで一向に
          目新しくない曲ばかり。今じゃ、ほとんど覚えてて次の曲がわかってしまうぐらい
          だから、気晴らしにもならなくてちょっとばっか困ってたの。

           そこで、CDから大瀧詠一を録音して聴きながら運転。やっぱ新鮮なんだ。いや、
          詠ちゃんは新しくはないけど、車内で聴いた事がない曲だから新鮮だってこと。同乗の
          仲良し君もいたく気に入ってもらえて。それじゃってことで、解禁したワケ。別に
          理由なんかなくたっていいんだけど、長年なんとなくではあるけど封印してきた歴史
          ってものがあるからね。一応、お題目っていうか理由っていうか、そういうもんが
          ないとね、なんとなくね、スッキリしないでしょ。

           カセットデッキに録音する、久しぶりだ。倍速録音なんかできやしない。だから
          時間がかかる。音源によっては録音状態が違うから、レベルメーターで録音レベルを
          調節しなけりゃならん。昔は、カセットのラベル作ったり、ケースに曲名書いたり、
          そんなことに精を出さざるを得なかった。手書きから印刷に変わったけど、紙は
          フツーだから裏に両面テープ貼ったりしてさ。まぁ、懐かしいといえなくもないけど
          そんなメンド〜なこと絶対に出来ない、今がある。温故知新とはゆかない。

           たまたま訪れた図書館で「TVヒットの決定盤! ベストヒット100」を借りる。
          TVCMで使われた曲が満載、次々と聴きこれはと思う曲をドンドン録音。そして
          アメリカン・グラフティからもドンドン録音。これで90分。そしていま、調子に
          乗って松田聖子。録音してる間、手持ち無沙汰はなはだしく、やることないから
          ブログを書いてる。と、こういう次第。時間つぶしにブログを書いちゃイカン、か。
          時間つぶしだから中味は薄い、薄過ぎまっせ。ダラダラと、どうってことないことを、
          書き散らかす・・・・・・・・・・ことに意味はない。まったくダ。

           それにしても思うのは同乗者の仲良しクン。ごくたまに同乗するだけだけど、
          齢65才のアタイの懐かしい楽曲をスバラシイと言ってくださる。年齢差もあるし、
          音楽の好みってのは人それぞれまちまちだからさ、気の合う方はめったにいない
          のが世の常。それがどうだ、音楽の好みが一致するなんて。そりゃ全部が全部
          じゃないけど、そんなことはど〜でもいい、一部でも合えばウレシイんだから。
          まったく千金の重みがある存在といっても言い過ぎではないだろう。次はいつ同乗
          してくれるかワカンナイけど、その日そのひとときのために、ひたすら録音している
          アタイはなんて幸せ者なんだろう。ってね、一人思うワケだす。

          仕事も一区切り、音楽三昧のなんと愉しきことよ・・・・・・な、店主でした。

           

          山は動くか?

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             正月が明けて早々、方々にご挨拶に伺う。ネジの永井、古着のZIRA、木工場の
            サンダンス、近所の八百屋と魚屋、そしてmazdaluce3000。横須賀にある工房に
            ご挨拶というよりは詣でるという感じか。私の今年は、彼の代理店とウィーン在住
            のMECCHAMACCHAの日本特派員の両輪で行こうと思ってる店主だから、存在は
            極めて大なんだ。


             愛車シトロエンAX-GTは快調、約一時間で到着。海岸直近にある師の工房の
            脇には巨大な無料駐車場。陽の光りが眩しいぜ。奥に停め、徒歩一分。

             久しぶりの訪問邂逅。まずは測定機械のうんちくを聞く。前は一列だったけど、
            なんてこったい、二列になっとるやないか! 増えてるんだ、測定器が。同じ機種
            が二台ある。ちゃんとした一台があれば、別の一台をそれで測定出来る、らしい。
            真空管、トランジスタ、それぞれの測定。さらにコンデンサー用も。なんも知らない
            お子ちゃまなアタイ、頷くばかりでさっぱりわかっていない。

             好奇心の赴くままにトランジスタの種類を問う。CAN(キャン)とモールドの
            二種類があり、それはホレこの通りと

             左がモールド、右がCAN。それぞれがどう違うのか? そんなことはワカランの。
            でも、そんなことは教えてもらえる機会はいくらでもあるからへ一チャラ。ついでに
            トランスのことも聞いてみた。巻き線がどうとかこうとか、とにかくアンプには
            数種類での供給電圧が必要で、その役割を担うのがトランス。真空管アンプには
            出力トランスが必要で、トランジスタには不要、それをOTL(アウトプット・
            トランスフォーマー・レス)と呼ぶ。知ってる人にとっちゃ「なんで今ごろ、
            そんなこと」ということなんだろうけど、なんも知らないこちとらにとっちゃ
            次々と長年の疑問が氷解して気持ちスッキリ。

             それにしても、この棚はどうなんだろ。ホームセンターで入手したSPF材
            を駆使、日曜大工の汗の結晶。ああ、ちゃんと作って差し上げたいなぁとは思う
            ものの、そこはそれ他人の城だから口出し叶わず単なる傍観者だ。そんなアタイの
            思いとはいささかの関係もなく、測定器の説明は続いている。これがああで
            あれがこうで、と力説されるも、なんのこっちゃさっぱりわからん。まったく
            猫に小判、のれんに腕押し、さながらのだらしなさ。ご高説は右から左に素通り
            だい。

             いつものように持参したお茶菓子と珈琲で一服しつつ話しは続く。いつも通り
            話しは次々と展開し、先日入手したデジタルアンプに。私が入手したものと同じ
            機種を師も入手、聴いている。それがなかなかかなりの音質で困ったもんだと。
            低価格(10万円以下)のアンプは、このちんこいアンプで掃討されてしまう
            だろう、なんて過激な発言も飛び出す。小さな音量で聴くなら、スピーカーの
            能率が高ければ、という限定下ならば充分だろうという結論に辿り着く。

             そこでアタイは考えた。デジタルアンプを既存のアンプに組み込むことは
            出来ないんだろうか?と。思い付いたアイデアを師に問えば、しばしの後、
            それは可能であろう!との御発声。ぬわんと、可能かい。その候補として
            挙げられたのがコレ

             名器の誉れも高きYAMAHA CA-2000だ。過去、ヤドカリアンプと称して数台の
            改造を行ったことがある師。元々のバイポーラトランジスタ仕様、MOS-FET仕様、
            そしてアタイの息子が使っている真空管仕様。おなじようにしてデジタルアンプを
            組み込んじまおうって算段だ。すがたカタチみめ麗しく、多くのファンが今も使って
            いるこのアンプ。なんたってボリュームの感触が素晴らしいことも魅力の一部。

             ってことで、契約成立。部品代をお渡しすればさっそく設計に取り掛かることを
            約束してきたわけだ。さらにですよ、パソコンから変換できるDACも組み込んじゃおう
            ってんですから豪気なもんじゃあ〜りませんか。無敵艦隊ならぬ無敵アンプになる
            かもしれません。いや、なるんじゃないか。なるだろう。きっと! 当地に3台の
            CA-2000あり、仕様が異なる3台を聴き比べていただき、納得していただければ、
            お持ち帰りどうぞ、ってな具合だ。いずれ3台が鎮座ましましたならば試聴結果と
            ともにご案内さしあげましょう。古い技術と最新の技術の融合はまさにレトロ=
            テクノの王道、さてもいかなる次第に相成りまするやら、乞うご期待!!!
             
             なんてこと思いつつ夕日を愛でながら帰るのでアリマシタ。


            こりゃまたオモロくなってきたわい・・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

             

            年齢差54才

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               正月二日、娘夫婦が来た。当たり前だけど孫も。そんとき息子の携帯ゲームで遊び
              呆けていた孫。息子のi-phon5が不要になったから「あげる」の一言に喜び勇んで来た。
              それが昨日だ。孫と遊ぶのはオモロいけど、疲れるんだよな、とかなんとか思いつつ、
              年に一回ぐらいしか遊ぶ機会はないな・・・・だったら仲良しごっこしてあげっか。

               早朝から押し掛けてくる。学校は8日からだし、両親は働きに行ってしまったから、
              時間はある。地下でパソコンに向かう私の傍らでじゃれつきウルサイことこの上もない。
              ちょうどメールの返事を書いていたから気が散るんだわさ。ウザイな、なんとかせにゃ
              ならんな、ってことで、お正月でもあるし、千円あげて、これでなにか買ってこいと
              ひとまず追っ払う。しばらくして、戻って、見れば菓子パンを4個買うて来た。
              飲み物とお菓子かなんかと思っていたアタイ、いささか仰け反る。ぬかったわ、小6の
              男子を見くびっておったワイ。その4個をペロリで、朝ご飯食べてなかったから、
              とかなんとか言いつつ。

               凄い食欲だな、しかも飲み物なしだ。あっと言う間に食べ終わり、じゃれつき開始。
              メールの文面は微妙な内容だから、見せるわけにもゆかんし、第一気が散って書けない。
              テキトウに遊ぶふりして書き終えて、一服。さて、これからどうしたもんか? 地下の
              整理整頓しなけりゃならんのだが、孫が居るんじゃそれも叶わない。年に一回のこと
              だしな、と仏心が顔を出し、昼食は中目黒のバランチェッタに行こうか? ちょっぴり
              大人の世界を味わわせてあげようかい。その提案にコクリと頷くからさ、そんじゃと
              電車で向かうことになった。

               電車内でもじゃれついてどうにもならんのよ。母親が嫌うと言いながら「ブタ声」
              (鼻を鳴らす例の品のない声?だ)を大笑いしながら頻発させ、アタイの膝をくすぐり、
              あげくの果てにチン子攻撃と来た。他人の目なんか気にするアタイじゃないけど、
              指を立ててのチン子攻撃は困る。周囲の好奇の目がイタイ。そんなアタイのココロ
              なんかそっちのけ、攻撃の手は休まない。

               中目黒で降り店に向かう道中、歩きながらカラダを密着させ、今度は脚だ。歩く
              アタイの脚先に脚を出すんだ。あ〜〜邪魔くさい、転んでしまうじゃないか、老齢
              だから転んで骨でも折ったら大変なことになるぞ、なんて言ってもどんどん仕掛けて
              くる。若いから疲れ知らず、親戚だから遠慮知らず、それはそれでオモロいんだけど、
              程度を知らないから、いや〜疲れるんだ。
               
               レストランに入り、ランチを注文する。席は相対、距離が離れているからじゃれつけ
              ないし、場違いな大人の空間だから神妙なご様子。で、ワンプレートランチが到着。
              かなりの量だ。案の定大量に残す。いやね、パンを食べてるときに、こんなに食べたら
              昼ご飯いらないんじゃないかとふと思ったんだよね。いくら小6でも食べれるもんじゃ
              なかろうとね。で、この有様だ。食事を残すのはイヤだからアタイも頑張ったけどさ、
              到底食べきれる量ではなく、あえなく降参。オーナーのO崎さんに平謝り。

               年齢差54才、話す事は限られる。学校のこと、クラブの野球のこと、ふだんの生活
              のこと。まだ、チン毛が生えてきてない、そのこと気にしているからその話は禁句と
              母親(娘だ)に念を押されてるから恋愛事情については聞くことができない。そんな
              中、もらったi-phonを出してはいじり、また出してはいじり。よほどウレシイんだろ。
              わかりまっせ、その気持ち。使えなくてもいいんだ、持ってるだけで喜びがこみ上げて
              くるんだ。さすがのO崎さんも対応に苦慮している様子がアリアリ、一向に話が弾まず。
              しかたないから、今夜泊まるか? とかなんとか。言いつつ帰る事にする。

               帰り道もカラダ密着〜の、脚からめ〜の。ようようの思いで家に着き、彼は宿題、
              アタイは地下の別行動。晩ご飯のラーメンを食べ、母親からの指令で泊まらずに帰る
              ことになる。実は、宿題の書き初めの半紙を忘れてきたとのことで、帰って書くこと
              になったんだわさ。さて、一人で帰すわけにはゆかない。車で送ることにする。
              彼にとっては初めての一人旅?、来る時は、乗り換えの駅で迷子になりかかった
              からね。で、車。シトロエンはマニュアルだから、ギアチェンジをやってみるか?
              と聞いたら「いいの!」と目が輝いてる。

               ハンドル、アクセル、クラッチはアタイが、ギアレバーでの切り替えは孫が。
              最初は彼の手と私の手をレバーに重ねてギアチェンジの実地練習、慣れたら彼だけで
              チェンジ。これがいたく気に入ったらしく喜んでいるんだ。カワイイなぁ、こんな
              ことで大喜びなんてさ。1速の次は2速、ほれ3速に入れんかい! 私の指令にきわめて
              柔順に従う。ゲームもオモロいだろ、けど運転は現実の出来事だし、大人の世界に
              脚を踏み入れたようで、別の興奮を味わえる。ちょっぴり大人の世界を覗き見るような
              もんだろう。アタイもそんな時があったなぁ、とうろ覚えの記憶が懐かしい。

               日頃からあらゆる年齢の方々とお近づきになりたい、楽しいひと時を過ごしたいと
              思っているアタイ、果たして54才の年齢差を乗り越えることができたのだろうか?
              久しぶりの二人っきりは彼にとってどうだったのんだろうか? お正月の思い出と
              して記憶の片隅に残るものだったかしら? いずれ忘れ去られる今日の出来事で
              あるには違いないけど・・・・・・・・。

              なんてこと思いつつ、茶箱の脚を作ろう・・・・・・・・・・な、店主でした。

               

              風立ちぬ

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                 世の中はお正月気分で浮かれている? に違いない。TVじゃ箱根駅伝。青学が創部
                以来の往路一位、今は総合優勝に向けてひた走っていることだろ。なにごともやって
                みなけりゃワカラナイ、誰も青学が優勝するなんて考えなかったんじゃないか。OBの
                方々の喜びはいかばかりか、このままテープを切ることを願うばかりだ。なんてこと
                はさておき、皆様方のゴロ寝三昧を尻目にこちとら地下の試聴室の整備に励む。
                 なぜに? 昔っから音楽環境が整わないとなにも始められないアタイ、それが大きな
                弱点だと自覚もしてる。けど、強味でもあるんじゃなかろうか。ってことで、昨日から。
                今やらなければいつやるんだ!と、ココロの命じるままに精を出す。


                 棚のアンプ類をすべて撤去、ゴチャな配線もすべて外す。去年、mazdaluce3000師の
                代理店を旗揚げ?したからには本格的に試聴できるように並び替えなくては男がすたる。
                幾台かのアンプを瞬時に切り替えて聴けるように、ということ。で、こうなった。奥から
                3台のアンプ、さらに近々一台加わる。まずはi-tuneとCDデッキでちゃんと音が出るか
                どうか試しながら結線してゆく。あれをこうしてこれをあ〜して、手持ちのコードを
                使い回してひとまず音は、出るようになり仮設置。

                 それにしてもどうだい、三台のアンプの勇姿は。若い時からなけなしの小銭をやりくり
                しつつ数十年、ここまで来た。これで不満となれば天罰が下ろう。長く憧れ続けていた
                真空管アンプが二台もある。まさに夢は実現したと言わずばなるまい。しかも、どれも
                mazdaluce3000の手になるものなんだから。アンプをレストアしたり作ったりする方は
                多いだろう。でも、私の身近には彼しかいないし、これまでのつきあいから信頼は充分。
                それでいいんだ、心から満足してるんだ。そんなあれこれの物語があっての三台、お金を
                出せば揃うってもんじゃない、長年、私自身の目と耳で判断してのことだ。

                 手前から出力7W・通称「樽アンプ」が約10万、次が15W・オリジナルアンプで18万、
                奥が250W・YAMAHA B-2(出力トランジスタがMOS-FETに改造)で25万、これらを
                聴き比べる。ウ〜ム、さほどの違いは感じられない。情けないぞよ、アタイの耳と脳みそ。
                まったく同一じゃない、けど、違いはとても微妙だ。低音が締まってる、高音がシャリ
                してる、大音量はムリ、ボーカルが前に出て来る、軽快な音だとかしっとりした音だとか、
                言葉ではなかなか言い表せないけど。とにかく明確な音の違いがないことだけは確かな
                ことと言える。

                 雑誌とかで音の違いは歴然とかなんとか書かれているけど、ホントか? そりゃ
                スピーカーが変われば音も違うんだろうけど、それだって世間で言われているほど大きく
                違うことはないんじゃないか。生まれて初めて三台のアンプを瞬時に切り替えて音を
                比べてみて、つくづくそう思う。先輩諸氏の言ってた事はこの程度の違いだったの?
                それとも私の耳がふやけたもんなのかい? コトの真相は永遠に霧の中だけどさ。

                 で「風立ちぬ」。年末に入手したのがこの二枚。

                 大滝詠一だ。ことの発端は、愛車FIT。車載オーディオのハードディスクに録音
                されている数々の音楽を心機一転しようとね、思ったワケ。巻頭のQueenだけは、
                そのまま。以後の数十曲をすべて消去、今年共に過ごす音楽たちを揃えてゆこう。
                と、思って選んだのがコレなの。

                 その中にあったのが松田聖子が唄う「風立ちぬ」。当時もイイ曲だと思っては
                いたけど、数十年ぶりに聴いたらいいんだ。とてもイイ。詩は松本隆、曲は大瀧、
                しかも唄は松田聖子とくれば悪かろうはずはない。昔のことを良いの悪いのって
                言うのもなんだけど、年寄りの懐古趣味だろうけど、良いものは良い。良いことを
                気付くのに遅い早いはないだろうし、遅くとも恥ずべきことじゃないだろ。
                 誰だって気付いた時が始まりなんだし、年齢や時代とは関係ない。あくまでも
                本人と対象物との関係でのことだ。「今ごろになって」とか「みんな知ってるよ」
                なんてこともど〜でもいい。ってことで、松田聖子に心は傾いてゆくのだろう、か。

                ってなこと言ってその気になって・・・・・・・・・・・な、店主でした。

                 

                五時に夢中

                0
                   年末年始、人並みに掃除でもしようかと、あちこちチョコマか。もう歳だからさ、
                  いまさら大掃除でもアルマーニ、ってことでいたって手軽な小掃除なんだわさ。
                  あれ? こんなにカンタンだったっけ? あっという間に終わってしまい時間が余る。
                  物心ついてから50年、正月番組は飽き飽きしてる。とはいえ習い性でついTVを観て
                  しまう。やっぱりな、どこもおんなじようなもんで、ひな壇に見慣れたタレントが
                  並び、ギャグとも言えない言辞を垂れ流している。これでいいのか! オレはイイ
                  けど(by ナンシー関)。

                   紅白なんか目もくれずに洗濯物をたたむ。膾(なます)を作り、鯛のアラ(500円)
                  を甘辛く煮て、おせちをお重の詰め込み、気が付いたらゆく年来る年も終わってる
                  じゃんか。残った年越し蕎麦をすすりながらTVを徘徊。なんと、TOKYO-MXTVで
                  五時に夢中」の特番をやってるじゃ〜あ〜りませんか。数ある番組の中でも店主
                  一押しの番組だから、もう目が離せない。「おママ対抗歌合戦」、出場者はいずれも
                  場末の飲み屋のママさん。下ネタ全開でエロ味たっぷり、男の酸いも甘いも経験済み
                  だから、いやもう品下がることこのうえもない。中には泥酔状態のお二人さん、途中で
                  退場と相成る始末。ひな壇に居並ぶママ連中、他局の府抜けたメンバーとなんという
                  違い。もう寝ようと思いつつもあまりのオモロさに腰を抜かす。手練のアタイが
                  手玉にとられてゲラゲラ大笑い。なんてこったい、ぬかったわ。

                   録画して、寝て、起きての元日。なにをするともなくおせちを食し、TVをチェック
                  して、地下に。ネット散歩して、ふと思い立って古今亭志ん朝をU-tubeで。昔は、
                  正月といえば落語や漫才のオンパレードだったなぁ。懐古趣味かい? それの何が
                  悪い! と開き直り、思い付くままにチェックに励む。これで番組作ったろかいと
                  面白半分に並べてみようと・・・・・・・・・。

                  1  チャンバラトリオ 1:19
                      NHKだろ、これ。ちょん切られて超短い。一分ちょいとなるも、のっけから大笑い。
                    南方英二、とっくりの酒をおもむろに飲もうとするが、お約束通りに大量にこぼす。
                    なんでこんなことがオモロいのだろうか? いやまったく。

                  2  コント55号 「新聞スタンド」2:18
                      傑作「帽子屋」は見当たらない。で、これ。これも短くて二分少々。歯切れの
                    良いテンポが素晴らしくウットリ。最後のオチも文句なし。

                  3  コント・レオナルド 「風見鶏」5:11
                      田舎モンが首相官邸を訪れるという着想がスバラシイ。政治ネタで笑わせるコント
                    最近なくなっちまったなぁ。石倉三郎の怒りっぷり、熊さんもトボケっぷり、
                    言い古された表現だけど、絶妙な組み合わせ。

                  4  灘康次とモダンカンカン 「歌謡ものまねアラカルト」7:22
                      ボーイズものも外せないってことで。玉川カルテットとか横山ホットブラザーズ
                    とか、いろいろ観たんですよ、これでも。他にもあるんだろうけど、今回はコレ。
                    楽器が入るから賑やかでいかにもお祭りにふさわしい。物真似は、似てるような
                    そうでもないような微妙さがイイ。都会的な雰囲気も◎。

                  5  オール阪神巨人 7:59
                      しゃべくり漫才で今や他を圧する実力の持ち主。アタイは大好きだ。テンポよし、
                    滑舌よし、スピード感よし。古いとかなんとか言う輩がいるようだけど、そんな
                    奴らはほっときゃイイ。

                  6  林家三平 「源平盛衰記」18:10
                    たしか病から復帰しての高座だった気がする。古典をちゃんとやろうと思った
                    ものの、始めたらいつも通りに終始してしまったなんてことを耳にした覚えが
                    ある。それにしても途中で入場した客をいじることがなんとも可笑しくって笑える。
                    師匠が教えてるとき、その話に笑ってしまう三平。これじゃ教えられないとサジを
                    なげられてしまったという逸話の持ち主。今観ても充分にオモロいと思うのは
                    私だけではないと思いたい。声、間、テンポ、まったく天性の資質だと再確認。

                  7  中田ダイマルラケット 「僕の健康法」「恋の手ほどき」16:00
                      もっと若い時を観たかったけど映像はないからしかたない。私が持ってるCDは
                    こんなもんじゃない。特に「恋の手ほどき」は年齢的にもムリがある。とはいえ
                    二人の掛け合いは素晴らしく、ジャンケンの手の動きが笑える。こんななんでも
                    ないネタをオモシロく観させることに感心。

                  8  古今亭志ん朝 「火焔太鼓」41:22
                      最後の名人、志ん朝だ。なんたって口調がスバラシク、これが江戸っ子の喋り方
                    と誰もが言う。子供の時から普段から家で話していないと江戸弁は身に付かない
                    とかなんとか読んだ覚えが。もう家で江戸弁で話す家族なんてないから、江戸
                    落語は志ん朝で終わったということだ。もともと江戸は地方出身者の寄せ集めで
                    江戸っ子はごく少数だった。それは今でも同じ。いくら筋を追っても、オモロい
                    ことしても、口調はどうしようもない。ま、それを言っても詮方なきこと。子供
                    のとき、ラジオやテレビで文楽、円生などを聴いていたけど、そんときはなくなる
                    なんて思ってもみなかったけど、今にして思えば贅沢極まりない時代だったと
                    痛感する。

                  こうして2015年が始まった。去年は望外な出会いがあってステキなひとときを過ごす
                  ことができた店主。今年は、連綿と続いた仕事に区切りをつけて新しくオモロいこと
                  を探す年にしたいもんだ。ってことでよろしく願い奉る。

                  さて、手始めになにから始めようかしら・・・・・・・・・・な、店主でした。

                   

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