久しぶりィ!いと満足なりの君
裏隣の旧家H川家の奥さんから☎、なに? ってことで折り返して、聞けば
友人の子供の学校でお話ししてくれんか、と。テーマは昭和なんだと。ふ〜む、
年齢からいって妥当な人選だ、それはわかる、でもなぁ気がつかないうちに
いつのまにかそんな年になったのかと、思うワケですわ。いささかの感慨って
ヤツ? クラスは小学三年生、9才か・・・・・。いわゆるじゃなく、マジで
お子ちゃまな彼らがアタイ老人の話しなんか聴きたがるのかね。
で、ふとアタイ9才のみぎりはなにやってたかって思ちゃったりして。以前
も記事にしたけど、ちょうどその頃両親が離婚することになって、協議の場所
として近所の知り合いの家に行ったのよね。子供はあっちへ行ってなさいなんて
言われ別室へ。そこで生まれて初めてステレオを聴いたの。ハワイアン音楽
だったの。ぎゃ〜! 音が立体的に聴こえる!! そりゃスンゴイ体験でさ、
そんときの驚きは鮮烈に覚えてる。それがアタイ9才の出来事で、以後の人生を
決定するまさにターニングポイントになったんだ。
野球もしてたし泳ぎも好きだったけど、なんたってそんときの音楽体験は
忘れようにも思い出せない?出来事であることは間違いない。その後、離婚して
急に貧乏になっちまった我が家、姉がムリムリ言ってステレオが我が家に到着
したのは3年後。姉が最初に買ったレコードは守屋浩とプラターズ。泣いちっち
守屋君はどうってことなかったけどプラターズの影響力は絶大で、忘れようにも
思い出せない? くどいか? くどいな!。小学6年、オーケストラのメンバー
数人が体育館でコンサートやってくれたのも、中学で音楽の授業にレコード鑑賞
聴きながら窓の外をぼんやり見てたのも、20代になってFMで「バロック音楽を
あなたに」をむさぼり聴いたのも、トリオのステレオやTEACのテープデッキ
買ったのも、すべては9才の時にステレオと出会ったことが発端だ。
で、今だ。去年長年の夢だったJBL L-85とHL-92のセットをオークションで
入手した。その前にD-123は入手済みだったから、これで一応態勢は整った。
整ったはいいけど、どう繋ぐかで試行し、やっぱ2wayでゆこうってことになり
之助。D-123はビクター FB-7の箱に収まってるから問題ナス、でもLE-85の方は
安定土台を作らなくていけない。
けっこう重いんだ。左が前だけど、右の音源部と径が違うからこのままだと
上向きになってしまう。
さらに音を拡散させるためのディフューザーを取り付けなければならぬ。
プラスチックで軽い、取り付けはマジックテープとのことだが、なんとなく
そりゃなかろうぜ、と思い
上下の奇妙なU溝にビス止め。いずれ黒く塗らなにゃアカンな。
出来上がったのがコレ。奥行きがあるんで、奥の棚を切る。
中低域を担当するのが上の真空管アンプで、中広域を担当するのが下の黒
アンプ。ともにmazdaluce3000氏の手になる。
CDやらレコードからの入力は上左のLUX L-550に、それから上右の
パイオニア D-70につないで、中低音と中高音に分けて、二台のアンプにつなぎ
スピーカーから音が出るという具合。
以前も試したこの2wayシステム、再聴してみて、いいんだなコレが。久々の
いと満足の君と出会えたってことだ。師mazdaluce3000曰く、自分がレストア
したアンプの特長は、音の立ち上がりがよいこと。オーディオ装置の指標は
面で音が出ていることと申される。音というのは感覚的なもので、人により
善し悪しの基準は異なる。当然のことながら音を表現することばも人によって
様々だ。そんなことはしごく当たり前なことだ。問題は、立ち上がりが良い音
とか面で出ている音ってのがどういう音なのか知りたい、納得したいってココロ
だろ。疑問を持ち、あ〜でもないこ〜でもないと試行して、きわめてあやふやな
基準ではあるけど、砂を積むように薄紙を重ねるようにして、いいと思う音に
近づいた実感を持てるかどうかってことなんじゃないだろかね。
さらに、聴き疲れしない音というものもある。立ち上がりとか面とかに比べて
わかりやすい判断基準だ。いつまで聴いても飽きない=疲れないってことはさ、
低い音から高い音までバランス良くってことだもんな。そしてそれらすべてを
おおよそ判断できるようになるためには、良い音を聴くチャンスが必要不可欠
じゃないかと思うんだけどなぁ。
9才でステレオの素晴らしさに目覚めて、爾来音楽と共に生きて来たアタイ、
好きな音楽なら良い音で聴きたいと幾星霜の末に辿り着いたいまの装置、これが
終の住処ならぬ装置であり、もうこれで打ち止めの寂しさもあるけど満足もある。
ってことでざっと費用を計算してみたんだ。なんやかやで60万円弱。これで
いつでも好きな音楽を聴けるんなら安いもんだ。ね、T野井さん。
バッハ 管弦楽組曲を聴きながら・・・・・・・・な、店主でした。
- 2017.01.29 Sunday
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- 14:52
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- by factio